- 仮想通貨市場
- ビットコインは本日18時付近で瞬間的に大きな下落を記録、結果的に5.6%近い下落幅となり、前日比でJPY建は全面安となっています。直近では仮想通貨市場の取引高の減退が危惧されており、近日発表された大型機関投資家の参入が、流動性の向上にどのように作用するかがキーの一つと言えるでしょう。
- 日米株価市場
- 引き続き米中貿易摩擦が市場の最大の関心に。先週末のNY市場はトランプ大統領の中国に対する追加関税措置への可能性の言及などが材料となり、NYダウをはじめ主要三指数揃って下落。3月の雇用統計内容も材料となりました。その一方で、東京市場では先週末に既に米中貿易問題の材料を消化していた事や、為替が安定している事が好材料となり、小幅高の展開となりました。
仮想通貨市場
市場が不安定な中で、ビットコインは7日の午後から堅調に推移しており、本日も夕方まで価格を続伸させていましたが、夜18時付近で、768,000円から724,000円まで約5.6%近い下落幅となる瞬間的な大きな下落を記録しました。
執筆時(21時)では、ファンダメンタルズ面で大きな下落材料は見当たらず、取引量の観点では、Cryptocompareによると世界における「ビットコイン取引量」の約2分の1が日本市場から行われており、その大半がbitFlyer FXから行われていることを示しています。
下落時のbitFlyerFXのチャートは以下の通りです。
仮想通貨市場の取引高は、ピーク時の2017年末から大きく減退しており、「BLOCKCHAIN.INFO」の情報では、BTC/USD建での最高取引高2017年12月22日から比較すると、3月現在では大きく取引高が不足していることがわかります。
取引高の増加は価格上昇にも相関関係があり、トランザクション量の増加にも直結していることから、ユーザーがより活発になることで、価格の上昇につながることが指摘されています。
この取引量の減退に対する好材料として、ここ数日で世界有数の機関投資家の仮想通貨市場参入計画が相次いで報じられており、ロックフェラーやロスチャイルド、ジョージソロスなどの参入により、取引の流動性が大きく向上することで、今後の仮想通貨市場の推移にも変化が現れるかもしれません。
CoinPostの考察記事
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄
先週末にコインチェックとの合同記者会見を行った「マネックスグループ(8698)」が、本日も大商い。
上場全銘中首位となる売買高:約1.8億株(2位のみずほFGは約1億株)となり、発行済み株式数(約2.7億株)の半数を超える売買が成立しました。
同銘柄は、合同記者会見の内容が好感されて前週末比43円(9.0%)高の523円となる年初来高値を更新後、下の窓を埋める形でマイナスに転じるなど大きく売り込まれるも、大引けにかけて再び買い優勢となり、+5.83%高となりました。
国内外の金融マーケットから大きな注目を集めたコインチェック社との合同記者会見では、コインチェックが持つブロックチェーン技術や仮想通貨に関する知見と、マネックスグループの金融業に関する経験をフュージョン(融合)させることで、「第二の創業」を加速させるとしており、新しい時代の総合金融を作っていくことを宣言。
国内最大手の「仮想通貨取引所」が、金融業界最大手のマネックスグループ傘下に加わったことで、サービス見合わせ中となっている取り扱いアルトコインの売買再開、会見で言及されたIPO(新規公開株式)思惑、2019年3月期第1四半期の「連結決算」への業績変貌期待などが投資家の間で交錯しているものと思われます。
2018年1月末に発生したコインチェックによる「NEMの不正流出事件」などの影響で意気消沈していた仮想通貨市場にとっても、金融庁の認可を得た「新コインチェック」待望論は根強く、今後の明るい材料が期待されています。
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そのほかの仮想通貨関連銘柄では、ブロックチェーンゲームの参入を発表している「モバイルファクトリー(3912)」、金融機関向けシステムを受託開発する「ソルクシーズ(4284)」、仮想通貨関連のリスク対応サービス開発に着手する「エルテス(3967)」が、いずれも5%高前後とセクターで物色されたほか、大幅高の「オウケイウェイヴ(3808)」が、上場来高値更新となりました。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄の最新情報一覧は、以下の記事を参考にどうぞ。
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NY市場
- NYダウ:23,932.76(-572.46)
- NASDAQ:6,915.11(-161.44)
- S&P500:2,604.47(-58.37)
6日の東京市場時間でのトランプ氏の中国に対する追加関税措置の可能性への言及や、ムニューシン財務長官が「貿易戦争になる可能性はある」と発言した事から、米中貿易戦争懸念が高まり、一時ダウの下落幅は700ドルを超える場面もありました。
また、この日は3月の雇用統計が発表され、非農業部門就業者数の市場予想19万3000人に対し、結果は10万3000人増になった他、パウエルFRB議長が注視しているとの旨の発言が賃金の伸びは前年同月比2.7%上昇となり、緩やかな伸びにとどまりました。
NYダウは全銘柄下落。特に下落を牽引したのは、キャタピラー、インテン、ボーイングなど。資本財・サービス、情報技術、金融などのセクターの下げが目立ちました。
引き続き、米中の貿易摩擦に関連する話題が市場を振り回し、ボラティリティが高い相場が継続しております。
東京市場
- 日経平均:21,678.26(+110.74)
- TOPIX:1,725.88(+6.58)
- マザーズ:1,182.78(+3.96)
週明けの東京市場は主要三指数揃って上昇しました。
NY市場の下落の要因になっていた中国への追加制裁関税の報道を既に金曜日に消化していた事と、為替の安定が好材料となり、日経平均は徐々に切り上がっていき、一時170円高の場面もありましたが、結局終値ベースで110円高となりました。
東証一部売買代金は2兆2000億円にとどまり、個別ではファーストリテイリング、ユニファミリーマート・HD、ヤマハなどが日経平均を牽引した一方、ファナック、安川電機、ソフトバンクなどが足を引っ張りました。
東京市場時間でCMEダウ先物も前日終値と比較して、200ドルを超えて上昇していますが、引き続き米中貿易問題が市場の最大の関心事項となりそうです。