ETPで盛んな取引
ヨーロッパで取引されている一つのビットコインの上場投資商品(ETP)は、最も取引された株式のETF(上場投資信託)と互角の取引高を記録していた。ドイツ取引所(DeutscheBörse)がフィナンシャルタイムズ(FT)にデータを共有したことで判明した。
ETCグループが提供するビットコインETP(BTCE)は、1月の最初の11日間において、一日当たりの平均取引高は5,700万ユーロ(約72億円)に達した。
取引所で最も取引高の多かったETFはブラックロックのiシェアーズグローバルクリーンエナジーUcitsETF(INRG)だが、BTCEを取引高でわずか100万ユーロ(約1億2500万)ほど上回っていたという。
機関投資家が参入
ETPへの投資であれば、投資家は安全な保管などを心配する必要もなくビットコインをはじめとした仮想通貨(暗号資産)に対して間接的に投資を行うことができる。また、取引所のカウンターパーティリスクや、規制面での課題も緩和されるメリットがある。
ドイツ取引所のETF部門の責任者StephanKraus氏は、BTCEが「機関投資家にとっての暗号資産への投資魅力を高めた」とFTに対し語った。個人投資家による取引の可能性が低い理由としては、取引データで3万ユーロ以上の取引数が多かったことが挙げられている。
BTCEはビットコインによって100%裏付けられており、資産総額はブルームバーグによると、14日の時点で4億8352万ドル(約500億円)となっている。
ETCグループの商品であるBTCEは、ドイツ取引所のクセトラ、スイス証券取引所のSIXに上場している。SIXには、13日に上場されたばかりで、ETCグループの担当者はFTに今後数週間で、より多くの仮想通貨関連商品がローンチされると語っている。