米司法省、北朝鮮ハッカー3名を起訴
米司法省は17日、金融機関や企業に対するサイバー攻撃を通じ、暗号資産(仮想通貨)を含む13億ドル(約1400億円)相当を不正入手した疑いで、北朝鮮のハッカー3名を起訴したと発表した。
昨年12月8日に米カルフォルニア州で起訴されたのは、北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部偵察局(RGB)所属の3名。
米司法省やFBIなどを筆頭とする規制機関などから、2014年に社会問題に発展したソニーのハッキングや仮想通貨関連の不正流出、また資金洗浄になどに関与した疑いが指摘されている。
3名はランサムウェアの攻撃、フィッシング詐欺やデジタル銀行強盗や資金洗浄など多岐にわたるサイバー犯罪を実行し、北朝鮮国家が管理するプロのハッキング集団「ラザラス」にも所属していた模様だ。米時間17日に起訴書類などが公開されて詳細が判明した格好だ。
日経新聞の報道によれば、北朝鮮は2012年よりサイバー攻撃を国家戦略として掲げており、経済制裁で国家財政が苦しい状況下で外貨取得の手段として用いてきたとされる。
米司法省の国家安全保障部門のJohn C. Demers司法次官補は「世界を代表する銀行強盗とも言える北朝鮮のスパイらは、銃ではなくキーボードを駆使してデジタル・ウォレットから仮想通貨を盗んだ」とコメント。
公開された書類によれば、北朝鮮のハッカーら3名が有罪と判断された場合、コンピュータ犯罪取締法違反の疑いで最大5年、通信詐欺や銀行詐欺の疑いで最大30年の有期刑が下される。