暗号資産を取引可能に
スイスを拠点とするプライベートバンクのNPB Neue Privat Bank(NPB)は、新たにデジタル資産のカストディ・取引サービスを提供開始。すでにIT分野などで提携しているIncore Bankとの関係を強化し、同行のデジタル資産の銀行サービスをNPBで提供するという。
提携によりNPBの顧客は暗号資産を含むデジタル資産を取引し、カストディサービスを利用することが可能になる。一方、取り扱う具体的な暗号資産については明らかにされていない。
NPBの共同創設者兼CEOであるMarkus Ruffner氏はサービスの提供について以下のように話した。
デジタル資産は次第に伝統的な資産クラスを補うものとして台頭してきており、プライベート、機関投資家の両方からの強まる需要を目にしている。
NPBは2021年初頭のニュースレターにて、ビットコイン(BTC)について「その高い価格のボラティリティに関わらず、ミレニアム世代にとってのゴールドになりつつある」と言及。また、ビットコインで懸念される取引の遅さなども、ライトニングネットワークなどの技術によってある程度解決されるだろうとの見込みを述べている。
NPBと提携を行っているIncore Bankは、一般企業向けにワンストップの銀行・デジタル資産サービスを提供するほか、銀行やフィンテック企業などにアウトソーシングサービスも提供。NPBはアウトソーシングサービスの提携先の1行となる。
金融立国として知られるスイスは、ブロックチェーンや暗号資産といった技術にも比較的友好な姿勢を示しており、中でもスイスのツークはクリプト産業の集積地「クリプト・バレー」として、企業の誘致等が行われている。