BNYメロンの計画が進む
世界最大手の信託銀行であるバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNY Mellon)やフィンテックVCのRabbit、Stripesなどが、米仮想通貨カストディ・セキュリティ関連のスタートアップFireblocksに、シリーズCで計145億円を出資したことがわかった。
ロイターの報道によると、これまで、クリプトVC企業Paradigmや仮想通貨投資企業Galaxy Digitalなどからの資金調達に加え、合計約200億円相当の金額を調達しており、企業評価価値は約1,000億円近くに達している。
Fireblocksは北米やアジア、欧州で、銀行やヘッジファンド、マーケットメイカーなどの機関投資家をクライアントに持つ。
ウォール街が動き出す
注目すべきは、出資に参加したBNYメロンだ。同社は今年の2月に、ビットコイン(BTC)やその他の暗号資産(仮想通貨)のカストディサービスを年内に開始する計画が報じられており、運用資産総額が約4,200兆円に及ぶ伝統金融大手の参入として大きな注目を集めた。
報道によると、Fireblocksへの出資を通じて、BNYメロンが計画するカストディ事業にFireblocksのノウハウを導入する。
直近では、ウォール街大手金融の本格的参入または参入計画が相次いで表面化になりつつある。つい昨日、モルガン・スタンレーは機関投資家クライアントである資産管理会社に対し、ビットコイン関連ファンドへのアクセスを新たに提供することが判明。また先日では、JPモルガンはクライアントに対し仮想通貨関連株に投資できる仕組みの提供を検討し、仮想通貨事業向けの清算機関の提供をも示唆していた。その他、ドイツ銀行やゴールドマンサックスなどの事例もある。