仮想通貨取引所FTXが命名権獲得へ
米プロバスケットボールリーグ「NBA」のチーム「マイアミ・ヒート」がホームにするアリーナの命名権(Naming Rights)を巡り、暗号資産(仮想通貨)取引所FTXと米マイアミ・デイド郡政府との契約が合意に至ったことが分かった。
26日に開催される郡の役員会で承認されれば、「FTX Arena」が誕生する。郡とFTXのパートナーシップは19年契約で、アリーナの名称を変更するだけでなく、FTXはIT技術や金融に関する教育などのプログラムもサポートする。
現在のアリーナの名称は「American Airlines Arena」。およそ20年に渡り、アメリカ航空が命名権を保有してきたが、これからFTXが権利を獲得する。アリーナではバスケットボールの試合だけでなく、コンサートや文化イベントなども開催され、1年に200万人が訪れるという。
マイアミ・デイド郡のDaniella Levine Cava郡長は「今回の契約で最も優先したことは、郡にとって最善の契約を見つけることと、郡の財政を守ることだった」と説明。「FTXとの今回の契約は、19年間で9000万ドル(約98億円)の利益を郡にもたらし得る」としている。
FTXのサム・バンクマン・フリード最高経営責任者(通称、SBF)は、「今回の機会はアリーナに名前が付けられるというだけでなく、マイアミや周辺の都市で拡大しているコミュニティに新たな価値を提供できるチャンスだ」と期待を示した。
マイアミについて
米国フロリダ州のマイアミは、市職員の給料をビットコイン(BTC)で支払う選択肢を加える法案を可決するなど、仮想通貨に友好的な都市。市の財務資金の一部としてビットコインを保有することも検討されてきた。
1日には、仮想通貨の擁護派として知られるマイアミのFrancis Suarez市長が、ビットコインに対する見解を語っている。
Suarez市長は「ビットコインの魅力は、中央銀行にコントロールされていない点だ」と主張。「ビットコインは価格変動率が高いため、給与支払いや財務資産として活用することにはリスクがあるではないか」という問いには、以下のように回答した。
何に投資するにせよ、リスクはつきまとう。職員は必ずしもビットコインで給与を受け取る義務はない。
我々は既に砂糖や豚肉など様々なコモディティ(商品)にも出資している。
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