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リップル社と豪上場企業が提携、RippleNetの新たな活用事例

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

RippleNetの新たな活用事例

オーストラリアの大手決済企業Novatti社は9日、暗号資産(仮想通貨)XRP(リップル)を活用するRippleNetの活用開始を報告した。同社は2020年12月にリップル社と提携を発表しており、東南アジア地域における事業拡大を図るリップル社の動向が伺える。

Novatti社は、RippleNetを活用することでフィリピンの決済大手iRemitと接続し、オーストリアからフィリピンを中心とする東南アジア地域への高速でコストの低い国際送金が可能となると発表した。

同社は、フィリピンとオーストラリア間の送金チャネルだけでも月間数千もの送金トランザクションにつながると予想を示した。また、Novatti社は今後も東南アジアでの金融サービス事業を展開していく方針を明らかにしている。

Novatti社のマネジング・ディレクターであるPeter Cook氏は、「Novatti社とリップル社の提携が、このような短い期間で成果を上げることができ嬉しく思っている」とコメント。またリップル社の他にも、Visa社やアップルペイ、アリペイ、グーグルペイやサムソンペイも活用して革新的な決済ソリューションを活用している点を強調した。

オーストラリア証券取引所(ASX)の企業情報に特化するメディアThe Sentimentによれば、Novatti社はオーストラリアの特許庁に「安全で規制に準拠した、複数の仮想通貨に対応する決済ゲートウェイ」の申請を提出したという。

Novatti社は具体的な詳細を明かしていないが、Cook氏は「仮想通貨取引所から顧客に仮想通貨の保管を提供するデジタルアセットウォレットから仮想通貨決済を行ない、マーチャント側は法定通貨で支払いを受け取ることが可能なシステム」と形容している。

東南アジアに注力

2021年に入り、リップル社は東南アジア地域でのRippleNet基盤を強化している模様だ。3月18日には東南アジアでの事業拡大を視野に、マネージングディレクターとしてゴールドマン・サックスなどでの勤務経験を持つBrooks Entwistle氏の就任を発表。

また3月末には、東南アジアを中心とする国際送金ネットワークを提供する決済企業Tranglo社の株式40%取得に合意したことを発表しており、アジア市場を注視している様子が伺える。

リップル社は、2020年のQ4レポートでも東南アジアにおけるRippleNetの取引量が前年比10倍増と発表し、マーケットが急速に成長していたと言及。新興市場の多い東南アジアは「送金経路が細分化」されていると説明していた。

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