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「創造的な試みを可能にすべき」米CFTCコミッショナー、仮想通貨規制を語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨規制のあり方についてスピーチ

米CFTC(商品先物取引委員会)コミッショナーDawn Stump氏が、テキサスA&M大学のビジネススクールが開催したビットコインについてのシンポジウムに登壇。所属機関ではなく個人の見解だと断りを入れた上で、暗号資産(仮想通貨)規制のあり方についてスピーチを行った。

「規制機関により監督範囲が異なる」

まず規制機関ごとに、監督を行う範囲が定められていることは見過ごされがちだと指摘。CFTCについては、スポット市場(取引と同時に現物の受け渡しがされる市場)ではなく商品先物市場を規制していると改めて確認した。

仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXに対して提訴したことなどから、CFTCが仮想通貨業界を特に監視しているという印象が生じかねないが、それは事実ではないという。

Stump氏によると、CFTCは未登録となっているデリバティブの取引所、またはライセンス登録済だが規制要件に違反しているデリバティブ取引所を取り締まっている。このことは、ビットコインなど仮想通貨を扱う取引所に限られているわけではない。他のコモディティについてデリバティブを扱う取引所にも同様の措置を取っていると説明した。

CFTCは米司法省と共に2020年10月、マネーロンダリング対策(AML)や本人確認手続き(KYC)に関する規制への違反などを挙げ、BitMEXのArthur Hayes元CEOらを告発していた経緯がある。

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「クリプト・ママ」の規制猶予案に賛同

Stump氏は、米証券取引委員会(SEC)がリップル社を起訴した件についても言及。仮想通貨XRPが証券とみなされるかどうかは、どの機関がそれを規制するかということにも関わるものであるため裁判に注目していると述べた。もし証券であるとみなされれば、SECがXRPを規制する重要な機関になるだろうことを念頭に置いているようだ。

またある仮想通貨が有価証券にあたるのかという問題をめぐっては、仮想通貨支持派のSECコミッショナー、Hester Peirce氏が提唱する「セーフハーバー」制度に賛同するとした。

「クリプト・ママ」とも称されるPeirce氏は、仮想通貨やブロックチェーンのイノベーションを促進するための規制猶予制度を考案している。今月には、この制度案を更新して「3年の間、開発者がその非中央集権的ネットワークへの参加を促進し、機能の開発を行うことは連邦証券法の登録制から免除される」という内容を加えた。

Stump氏はPeirce氏の案を「証券法によって投資家保護を行う必要性と、イノベーションを促進するために柔軟な規制を提供する必要性」を両立しようとするものだと評価した。なお、このセーフハーバー制度は、現時点ではSECに採用されていない。

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イノベーションを可能にすることが重要

スピーチの最後でStump氏は、仮想通貨への規制は日々進化しているものの、まだ明確性には欠けているところがあると示唆。急速に変化していく仮想通貨の世界に対応するには、適応力や創造的思考が必要だが、規制当局にはその傾向が少ないことにも触れた。

今後の規制当局の姿勢としては、イノベーターが創造的な試みを行うことを可能にして、市場が発展できるようにすることを最大の指針とすべきだと語っている。

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