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SEC会長:ビットコインではなくICOトークンを証券規制の対象とするべき

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SEC会長:ビットコインは通貨、ICOは証券
SECのクレイトン会長は4月26日の下院議員予算委員会との特別会議で、ビットコインとICOトークンの違いについて述べ、SECはICOを証券として規制すべきとの考えを示しました。
政治家:仮想通貨の規制も議論すべき
これに対し、スチュアート下院議員は、仮想通貨に対してより一層の規制を求める一方で、激しい反応を避けたいと慎重姿勢を示しています。

仮想通貨における権威の一人:SEC会長

米国議会と米証券取引委員会(SEC)の聴聞会で、仮想通貨の役割が注目されました。

米国下院議会予算委員会は2018年4月26日、SECと聴聞会を開き、未だに未成熟な市場と位置付けている仮想通貨を規制することについて議論しました。

SECのJay Clayton会長(以下、クレイトン会長)は、今回の特別会議以前に、仮想通貨について述べた意見により、仮想通貨における権威の一人だとみなされていました。

下院議員のChris Stewart(以下、スチュアート氏)は、自身の息子が、あるデジタル通貨に17ドル(約1,853円)を投資し、当時よりも価値が上がっていることを確認したと述べました。

しかし、適切な規制がなければ、「人々は良い選択をするための必要な情報を持っていない」と主張し、クレイトン会長に意見を求めました。

ビットコインは証券にあらず、ICOは不透明

クレイトン会長は「複雑な領域」について言及し、一つの通貨としてのビットコインと、ICOを別のものとする考えを示しました。

同氏は、「ビットコインは大多数の人々によって証券ではないことが決定されている」と述べました。

しかし、ICOの資金調達において発行されるトークンをはじめとした、金融プロジェクトに使われるトークンは、ビットコインとは異なります。

クレイトン会長は、以下のように付け加えました。

「こういったトークンの中で証券ではないと私が考えたものは一切存在せず、何かしらが証券と考えられる限り、我々はICOトークンを証券として規制するべきだ。」

今のところ、規制当局にとっての議論の対象はこういった新しいトークンのようであり、SECは発行会社の立ち上がりを待っています。

クレイトン会長は、以下のように指摘します。

「証券規制は情報公開によって成り立っているため、人々はこれに従い、当局が必要とする情報を提供するべきだ。」

スチュアート議員の、ベンチャー発行会社は情報開示の透明性があるかどうかの質問の際、クレイトン会長は引き下がることなく、「いいえ」と回答しました。

クレイトン会長は、仮想通貨の経済的有用性を認識しています。

しかし、政治家は仮想通貨の規制方法については議論の余地があると考えています。

例えば、2018年の第一四半期に、ICO全体で63億ドル(約6,870億円)の資金調達をしていますが、これについてクレイトン会長は、「金融市場でよくみられる、法への尊重が欠けた成長だ」と述べています。

同氏は、SECは新発行トークンを管轄するべきだと考えています。

ビットコインに関しては、支払いの一手段として利用されており、これはSECの権限外となります。

また、クレイトン会長は以下のように述べました。

「我々の法律は、仮想通貨を予期してはいなかった。我々の法律は法定通貨を想定していた。

こういった通貨はそれに当てはまらない。」

スチュアート議員は仮想通貨市場へのより一層の監視を求めているようですが、その一方で、激しい衝突は避けたいと考えています。

「危機の時に法律を制定する度に、何度も我々は過度の犠牲を払っている。」

彼は以上のように述べ、ドッド=フランクウォール街改革・消費者保護法や、米国愛国者法を例にあげました。

そしてスチュアート議員はこのようにまとめました。

「誰かの注意を引き、議会にあげられ、まだ準備が整っていないのに他の人々がそれに反応する、というものを待つよりも、この問題に寄り添っていきたいと考える。」

SEC: ICO Tokens Should Be Regulated as Securities, Not Bitcoin

Apr 27 2018, by Gerelyn Terzo

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