はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米リップル社CEOがコンセンサスに登壇「株式上場はSEC訴訟が落ち着いてから」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リップル社CEOが現状に言及

米リップル社のBrad Garlinghouse CEOは26日、大型カンファレンス「コンセンサス」の3日目で登壇者として出演。各国の暗号資産(仮想通貨)規制情勢や、米SECとのXRP(リップル)の販売を巡る訴訟の進展や、今後のIPO(株式上場)の可能性についても言及した。

20年12月、リップル社は米SEC(証券取引委員会)から仮想通貨XRPの販売が「未登録有価証券」に該当するとして提訴された。この影響で、米大手取引所コインベースなどがXRPの取引停止を表明したほか、リップル社と提携していた送金大手マネーグラムも提携の一時中止を余儀なくされた。

関連:米SECが提訴したリップル社裁判の進展と今後のスケジュールまとめ

仮想通貨規制の現状

Garlinghouse氏は、「米SECとの訴訟など一部事例を除けば、世界的な仮想通貨規制のトレンドは全体的にポジティブに進んでいる」と言及。米国以外では通貨として見られていると述べ、XRPを有価証券と捉えるのは米国だけだとコメントした。

他国の事例では、日本やシンガポール、英国やスイス、アラブ首長国連邦(UAE)などは仮想通貨規制を明記し、投資家の参入できる環境を整備していると評価。これまでも強調してきた「仮想通貨規制の明確化」を求めた。

特に東南アジア地域については、2020年に前年比10倍の成長を見せたと強調。米国では、マネーグラムを筆頭に規制リスクを懸念してリップル社との提携中止に至るなど悪影響があったとした。

SEC訴訟について

Garlinghouse氏は退任前日にリップル社を提訴したJay Clayton前SEC長官について、「米国の規制機関のリーダーシップには大きなギャップがある」と非難。過去にはインターネット規制を一早く明記したことで、米国は経済的・地政学的なメリットを得たにもかかわらず、仮想通貨規制においては遅れをとっていると危機感を示した。

現在の裁判のステータスは証拠開示段階にあると述べ、「今回の訴訟はリップル社やXRPのみならず、米国における仮想通貨の趨勢にも影響を及ぼす」との見解を示している。Garlinghouse氏は、イーサリアムが有価証券ではないとのSECの判断基準に対し、XRPが有価証券であるとしたことの違いが明記されていないと指摘。リップル社による主張でSEC側に開示請求を行い、裁判官が申請を認めた。

Garlinghouse氏は、SECは「投資家を保護すべき規制機関」であるにも関わらず、今回の訴訟をめぐり投資家保護を毀損しているとして集団訴訟を起こした投資家らがいると言及。ここ数年間、米国の「仮想通貨規制の明確化」を呼びかけてきたGarlinghouse氏だが、訴訟を担当する裁判官の理解度を含め一定の期待感を示した。

新規契約については、SECの訴訟の影響で鈍化したものの、新たに20件を締結したと説明。「本来、仮想通貨のユースケースは決済」であるとし、そのビジョンは決済の効率化に特化したXRPにおいて、未だ健在であるとした。

XRPの流通量について

一部で諸説飛び交うXRPの計算方法、及び流通量についても言及。

XRPは当初から1,000億XRPに設定されており、マイニング通貨と違って供給は増えないと説明。この内、リップル社は550億XRPを保有するものの、大半がエスクローにロックアップされていると解説した。

発行当初は1,000億XRPだったが、取引手数料のバーンなどで実際には1,000億XRP以下であると述べ、「デフレ資産」だと強調している。

IPOの可能性は

また、リップル社のIPOの可能性について聞かれたGarlinghouse氏は、株式上場したばかりのコインベースを「米国の仮想通貨業界におけるリーダー」と称賛。上場は仮想通貨業界にとって良い動きだと歓迎した上で業界への期待感を示した。

ただ、現状SECとの訴訟が進行中であることから、「落ち着いてから検討する」と言及を控え、訴訟が終止符を打てば、仮想通貨規制の明確化や確実性につながると述べた。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧