コインベースの新サービス
米最大手暗号資産(仮想通貨)取引所はビットコイン(BTC)担保ローンのサービスを開始した。
ビットコインを担保資産とするローン(融資)では、ビットコインホルダーがBTCを売却することなく、コインベースに預けて米ドルの現金を借りられるところービス。
同サービスは、口座にあるビットコインの価値の40%まで、最大10万ドル(1,000万円)を条件に米ドルを貸し出す。借り手はビットコインを預けいられ、現金をPayPalや銀行口座で受け取れる。
ローンの返済期限はなく、規定の利息年率7.9%として毎月最低10ドルから返済することができる。コインベースは預かっているビットコインを別のサービスに貸し出すことはないと説明した。
ビットコイン担保ローンはBTCを売りたくないホルダーの資金運用戦略として人気がある。税金面で利益を確定したくないユーザーもその対象だ。大手では、金融フィデリティ傘下の仮想通貨関連企業Fidelity Digital Assetsが仮想通貨貸付サービスのBlockFiと提携し、ビットコイン担保ローンのサービスを機関投資家に提供開始した事例もある。
日本では、株式会社大和証券グループ本社と株式会社クレディセゾンの合弁会社である『Fintertech株式会社』が昨年4月より、ビットコインを担保に法定通貨を融資する「デジタルアセット担保ローン」を開始している。
コインベースが4月にナスダックに上場した後、決算説明会で同社CEOは今後、収入源を開拓するために取引サービス以外の分野にも進出する方針を発表した背景があり、今回の新サービスがその一例だ。