水力発電でも禁止か
中国・四川省の雅安市は仮想通貨マイニングの業者に対して、業務停止の通知を出しているようだ。複数の中国関連メディアが報じた。
雅安市は水力発電によるエネルギーが豊かな地域で、以前より政府の税金優待策などからマイニング業者に好まれている。
中国の仮想通貨メディアPANewsなどによると、「関連当局の政府関係者は日本時間木曜日に会議を行い、仮想通貨マイニングへの取締りを強化する決定に至った」という。
雅安市のマイニング業者は政府から通知を受け、当局から検査を受けるために17日の23時よりマシンの稼働を止めることが伝えれていると報じられたと報じた。金曜日にも別の会議が行われるとしている。
また、同じく中国メディアのBlockBeatsによると 水力発電を含む全てのマイニング拠点が6月25日までに業務を停止する必要があるという内容が記された通知が業者に送付されており、18日にはもう1通の政府関連通知が送付される予定がされているという。
いずれも情報筋や事業者からの伝えで、地方政府からの公式通知の書類は現時点では確認できていない状況だ。また、雅安市以外の四川省地域での動きは明確ではない。
しかし、すでに内モンゴル、新疆、青海、および雲南も相次いで業者への取締りを強めていることから、業者が多く活動する四川省での取締りももとより予想されていたと言える。これまでのデータでは、四川省では、2020年4月に採掘量第2位(約10%)に位置するマイニングの重要拠点だ。
一連の地元政府の動きには、5月末に国務院会議でビットコイン(BTC)・仮想通貨取引とマイニングを厳しく取り締まるとの方針が発表された背景がある。仮想通貨マイニングが地域の電力不足に加担している点や、中央政府の中長期的国家戦略である脱炭素政策を推し進めることなどが理由だ。