Symbolでブロックチェーンの実証実験
南米のコロンビアにて、Symbolブロックチェーンを使った公的機関向けの実証実験スペースが開設されることが分かった。
📢Today a giant step has been achieved for @NEMofficial
— Peersyst Technology (@peersyst) July 13, 2021
After years of work, tech consolidation and especially thanks to @pgutierrezqu, the Government of Colombia 🇨🇴 has opened a space to work with #Symbol for its public entities through @Ministerio_TIC carried by @peersyst 👨💻 https://t.co/xWgHGapr3v
ネムソフトウェアのラテンアメリカ地域セールス責任者、Pedro E. Gutierrez Q.氏によると、ネム・Symbolの開発を行うPeersyst Technologyと情報技術通信省(TIC)が共同でプロジェクトを推進するという。
コロンビアは第4次産業革命(IoTやAIなど)の積極的な推進に努めており、TICが中心となってブロックチェーンに関しても広範な取り組みを行ってきた。
ICTは今回の内容のほかに、ブロックチェーンやデータ分析に関する民間企業への教育事業などを進めている。
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BID Labと提携し、ブロックチェーンを推進へ
情報技術通信省(TIC)大臣のKaren Abudinen氏は13日の立ち上げイベントに登場し、BID Labと覚書を締結したことを発表した。Symbolの利用もTICによるブロックチェーン関連の取り組みの一環として明らかになっている。
BID Labは米州開発銀行のイノベーション研究所。米州開発銀行は、中南米やカリブ海諸国に対し開発の融資を行う機関で、債権国として日本も加盟している。
また、BID Labはパブリックコンソーシアム型のブロックチェーンであるLACChainを開発、サポートしているが、取り組みの中でSymbolとどのような棲み分けがされるのかは不明だ。LACChainは中南米・カリブ地域におけるブロックチェーンエコシステムの開発・社会イノベーションの促進を目的としたブロックチェーンとなっている。
今回の覚書締結によって、BID Labによるブロックチェーンを使用する公共プロジェクトでの支援活動、実利用を想定したブロックチェーンのソリューションの開発などが行われる見込みだ。
すでに、ブロックチェーンのパイロットプロジェクトでは、農業に関する監督を行う農村農業計画ユニット(UPRA)や、公証人および登録機関の監督(SNR)などが参加することが明かされている。
オープンガバメントを推進
コロンビアはデジタル推進によって、業務の効率化やコストの削減といったメリットだけでなく、公共機関の腐敗という問題に対処することを狙いとしている。
ブロックチェーンを活用することで、透明性などを確保しオープンガバメント(開かれた政府)を推進していく考えだ。
トランスペアレンシー・インターナショナルによると、コロンビアの腐敗認識指数は180カ国中92位(2020年)となっており、エクアドルなどと同等の順位になっている。