はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ウォーレン米議員、財務長官に仮想通貨規制の推進を要請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の規制戦略策定を要請

エリザベス・ウォーレン米上院議員は、暗号資産(仮想通貨)が金融システムにもたらすリスクが増大しているとして、ジャネット・イエレン財務長官に宛て、規制推進を実施するよう求める書簡を送ったことがわかった。

民主党のベテラン政治家で、昨年の大統領選にも立候補したウォーレン議員は仮想通貨懐疑派として知られている。6月に行われた上院の金融政策委員会の公聴会では、仮想通貨は三流以下のオルタナティブ資産で「お粗末な投資対象」と酷評。仮想通貨市場における消費者保護の欠如や違法行為の助長、環境への影響などを批判した。

関連:米上院銀行委員会、民主党ウォーレン議員が「仮想通貨に関する各問題」を批判

ウォーレン議員は7月26日付の書簡で、イエレン財務長官が議長を務める金融安定監督評議会(FSOC)が、「その法的権限を使って、暗号通貨のリスクに対処し、金融システムの安全性と安定性を確保すること」を強く要請している。FSOCは、2008年から2009年の金融危機を受け設立された機関で、金融システムの安定性を包括的に監視する役割を担う。

金融安定監督評議会とは

金融安定監督評議会(FSOC=Financial Stability Oversight Council)は 米国の金融システムのリスクに対応するため、金融改革法の下で創設された機関。金融監督当局のトップで構成され、財務長官が議長を務める。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨が金融システムにもたらしうるリスク

ウォーレン議員はまず、十分な規制整備が進んでいない米国で、仮想通貨が「投資家、消費者と環境にもたらす危険性」に対し懸念を表明。なお、仮想通貨に対する需要の高まりと時価総額2兆ドル(約220兆円)規模に成長した仮想通貨市場は、米国の金融システムにも、システミックリスクをもたらす可能性があると警鐘を鳴らした。

また現在、どれほど仮想通貨が金融システムに浸透しており、どのようなリスクがあるかについて、以下の例を上げて説明している。

  • ヘッジファンドやその他の機関投資家が仮想通貨に投資
  • 銀行:流動性リスク、信用リスク、市場リスク、運用リスク
  • ステーブルコイン:取り付け騒ぎが発生した場合のリスク
  • サイバー攻撃:規制の緩い仮想通貨がインセンティブに
  • 分散型金融のリスク:参加者や開発者の匿名性の高さを問題視

さらにウォーレン氏は、2019年の金融安定理事会の報告書を引用し、分散型の金融技術によって、新たな集中リスク、責任所在の不明瞭化、回復や解決に困難が生じる可能性などを指摘した。

FSOCが判断するべき

ウォーレン氏は、「米国の金融システムの安定性に対する新たな脅威に対応する」という、FSOCが設立された目的を指摘し、FSOCは「特定の金融活動を規制強化の対象とする」法的権限を有していると述べた。

そして、成長する仮想通貨市場が引き起こすシステミックリスクを抑制するために、この権限を行使することが、適切かどうかを判断すべきだと強調した。

米国がこれらの資産に対する適切な制度の導入を遅らせるほど、仮想通貨はさらに金融システムに結びつき、市場がストレスを受けた場合、深刻な結果を招く可能性がある。

また、ウォーレン議員は今月7日、米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長に対し、仮想通貨取引所の規制についてSECが持つ権限に関する質問状を送っているなど、仮想通貨規制推進に積極的な姿勢をとっている。

関連:仮想通貨取引所に対するSECの権限は? 米議員、ゲンスラー委員長に質問状を送付

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。
07:20
ビットコイン今後の価格、9.5万ドルまで下落の可能性も=アーサー・ヘイズ分析
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は、8月のジャクソンホール会議まで市場が横ばいか軟調な展開を予想。TGA補充の影響でビットコインが9万~9.5万ドルまで下落する可能性があるという。
06:30
米国初のソラナ現物ETF、取引開始初日で出来高約48億円の好スタート
「REXオスプレイ・ソラナ・ステーキングETF」が7月3日に取引開始。米国初のステーキング機能付き仮想通貨現物ETFとして約100万ドルの運用資産で滑り出し。
06:10
米上場ナノ・ラボ、72億円で仮想通貨BNB追加購入
ナスダック上場のナノ・ラボが74,315BNBを約5000万ドルで購入。総額5億ドルの転換社債プログラム第1弾として、BNB流通量の5-10%保有を目指す。
05:50
上場企業の仮想通貨トレジャリー戦略に警鐘、F・テンプルトンが「負の連鎖」リスク指摘
フランクリン・テンプルトンのアナリストが流行する企業の仮想通貨トレジャリー戦略について分析。プレミアム維持の困難さと市場下落時の負の連鎖リスクに警告。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧