はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨セクターへの課税も財源とする米インフラ法案、業界が深刻な影響を懸念

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「仮想通貨のイノベーションを脅かす」と批判

米バイデン大統領と上院超党派が提出した大規模なインフラ投資法案で、インフラ整備の財源の一部を暗号資産(仮想通貨)セクターへの課税とすることを巡って、仮想通貨業界から批判の声が挙がっている。

仮想通貨メディアThe Blockなどが入手した草案によると、法案の内容は、仮想通貨を含むデジタル資産を送金する全ての仲介業者(取引所を含む)が、納税申告書を提出することを盛り込んだものだ。仮想通貨セクターから約3兆円の税収を得ることが目標だという。

米国の業界団体「Blockchain Association」は、提案された財源調達方法について、仮想通貨のイノベーションを脅かすものだと非難した。

マイニング企業やスタートアップへの負担を懸念

特に、草案がブローカー(仲介業者)の定義を改めるものであることが問題視されている。仮に仮想通貨マイニング企業や、分散型金融(DeFi)に携わるスタートアップ企業も報告義務の対象になるとすれば、こうした業者がコンプライアンスの面で過度な負担に見舞われることを懸念する格好だ。

Blockchain Associationは「小規模なイノベーターは、この新しい報告要件に対応する能力がなく、多くが海外への移転を余儀なくされるだろう」とツイート。

また、Blockchain AssociationのKristin Smith理事は次のように指摘した。

現在検討されている草案では、報告に必要な情報にアクセスできない事業に負担をかけることになる。

この種の報告義務は、企業や雇用を海外に追い出してしまい、米国の仮想通貨分野におけるリーダーシップを国際的な競争相手に譲り渡すことになる。議会が目指す280億ドル(約3兆円)の財源を得ることもできないだろう。

また仮想通貨についての政策提言を行う団体Coin CenterのJerry Brito理事も、一連のツイートで、現時点での法案内容を非難した。

「ソフトウェアまたはハードウェアをユーザーに提供するだけで、ユーザーの取引をまったく把握していない者も対象とする可能性がある」という。Brito氏は次のように続けた。

残念ながら、私たちが見た草案では、報告を義務付けられる者のカテゴリが非常に広く、仮想通貨マイニング企業や分散型取引所(DEX)も対象とする可能性がある。

ただ、マイニング企業やDEXについて、税法で定義された「顧客」を持っているとは言えないだろう点は救いの余地がある。

Brito氏は、数ヶ月にわたって法案起草の関係者と話してきたものの、問題となっている箇所は、法案提出の直前に追加されたと指摘。草案が修正されるよう、今後も働きかけるという。

DEX(分散型取引所)

ブロックチェーン上に構築される非中央集権型取引所。「分散型取引所」の英訳である「Decentralized EXchange」から「DEX」とも呼ばれる。中央管理者を介さずに当事者間で直接取引を行うため、管理者に支払う手数料が不要で、その他に流動性が低い、秘密鍵をユーザーが管理するなどの特徴がある。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07:35
サークル、ステーブルコイン特化のL1チェーン「Arc」をローンチへ
ステーブルコインUSDCを発行するサークルは、独自のL1ブロックチェーン「Arc」を発表。ローンチに向けたスケジュールや機能などに加え、同日に25年2Qの決算も発表している。
07:20
決済大手ストライプ、ステーブルコイン特化ブロックチェーン「テンポ」を開発=報道
決済大手ストライプが独自ブロックチェーン「テンポ」を開発中。ブリッジ買収に続くステーブルコイン戦略の一環で、サークルの「アーク」チェーンと競合激化。
06:30
米SEC、リップル訴訟を正式終了 仮想通貨規制策定に注力へ
米SECがリップルとの5年間の法廷闘争を正式終了。パース委員とアトキンス委員長が仮想通貨業界向けの明確な規制フレームワーク策定に注力すると発表。
06:00
ビットマイン、100万ETH保有突破 245億ドル株式発行枠に拡大
イーサリアム財務企業ビットマインが株式発行枠を245億ドルに拡大。120万枚のETH保有で業界首位に。
05:35
著名投資家ピーター・ティールが「イーサジラ」株式の7.5%取得、株価3倍高騰
著名投資家ピーター・ティール氏がバイオテック企業から仮想通貨イーサリアムトレジャリーに転換した「イーサジラ」の株主となり、株価が1日で3倍急騰。同社は82186ETHを保有。
08/12 火曜日
20:03
米ウォーレン議員、仮想通貨規制強化を求めトランプ政権の影響に懸念
米民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は米国には強力な仮想通貨規制が必要であると主張し、共和党主導の規制は業界への便宜供与であるだけでなく、トランプ大統領の腐敗を助長すると警告した。
17:54
ビットフライヤー、イーサリアムのステーキングサービスを開始
仮想通貨取引所ビットフライヤーがイーサリアム(ETH)ステーキングサービスを開始。年利2.03%で毎週報酬付与、資産ロック不要でいつでも売却・送付可能となっている。
17:00
「Web3決済の社会実装へ」UPCXのCEOが語る実用化戦略|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、UPCX中野誠CEOの独占インタビュー。2016年からブロックチェーン開発に従事し、日本の暗号資産取引所への上場を実現。WebX 2025での展示内容や決済分野でのWeb3実装について聞く。
15:05
CEAが240億円相当のBNB購入 IPトークンの仮想通貨トレジャリー企業も登場
CEAが仮想通貨BNBトークンを240億円相当購入し、BNB財務戦略を進めている。一方、ヘリテージはストーリープロトコルのIPトークンを120億円相当購入する計画だ。
13:02
メタプラネット、約90億円でビットコインを追加購入
株式会社メタプラネットは2025年8月12日、仮想通貨ビットコインのトレジャリー事業の一環として518BTCを追加購入。保有量は18,113BTCに達し、戦略的な財務運用が続いています。
11:00
ビットマインのイーサリアム保有量7000億円突破 「5%の錬金術」戦略進める
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が7,350億円相当を突破。100万ETH超を保有する初のトレジャリー企業になった。シャープリンクも新たに資金調達しETH蓄積を進める。
09:51
ジェフ・ベゾス氏のブルーオリジン、仮想通貨決済を導入
Shift4は、ジェフ・ベゾス氏の米宇宙開発会社ブルーオリジンのニューシェパードへの搭乗に仮想通貨決済を導入したことを発表。ビットコインやイーサリアムなど対応銘柄の例も挙げた。
08:57
トランプ一族関連のWLFIトークンの財務戦略、仮想通貨企業ALT5が開始へ
トランプ一族関連のWLFIトークンの財務戦略を開始することを仮想通貨フィンテック企業ALT5が発表。資金調達を行い、総供給量の約7.5%を保有する計画だと述べている。
08:52
ビットコイン最高値圏から反落、米CPI発表を前に警戒感強まる|仮想NISHI
アナリスト仮想NISHIのビットコイン最新相場分析。過去最高値から反落の背景と今後の展望。米CPI発表前の市場心理、イーサリアムとの連動性、オプション市場動向を専門アナリストが解説した。
08/11 月曜日
19:45
エルサルバドル、新法可決でビットコイン投資銀行実現へ
エルサルバドルが投資銀行法を可決し、機関投資家向けビットコイン投資サービスが解禁となる。投資銀行の設立条件は、最低資本金5000万ドルで、25万ドル以上の資産保有者がサービスの対象となる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧