PayPal、アイルランドで仮想通貨チームを結成か
決済プラットフォームを運営するPayPalが、アイルランドで仮想通貨関連のチームを立ち上げる準備をしていることがわかった。アイルランドの大手現地紙であるIrish Independentが報じた。
PayPalのダン・シュルマンCEOは21年第2四半期の決算会見で、好調な仮想通貨事業の状況に言及した上で、次の市場として英国圏を掲げており、アイルランドとの地位的な関係から新たな拠点整備の一環として同地域への進出で関連性が指摘されている。
報道によると、PayPalはアイルランドで仮想通貨に関する複数のポジションの求人を行なっており、コンプライアンスやマネロン対策、事業開発部門などが含まれる。
PayPalは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)の購入サービスと決済導入を進めてきたが、サービスの利用状況も好調だ。
傘下の大手送金アプリであるVenmoでも約580億ドル(約6兆円)の決済をQ2で処理し、58%の成長率となった。
当初は現物の引き出しをサービスとして行なっていなかったが、5月27日の大型業界カンファレンス「コンセンサス」で、出金機能の展開についても発表しているほか、7月15日に仮想通貨の週間購入上限を10万ドルに引き上げる措置を講じるなど、サービス拡充に努めている。
PayPalとしては、ブロックチェーンや仮想通貨を活用して、次世代の金融システムがどうあるべきか、またそれを作るのに同社がどのように関わっていけるのかという問題に取り組むことがメインポイントとしている。現在よりも効率的で、低コストで誰もが利用できるようなシステムを構築するための手段として、スマートコントラクトやDeFiの活用も検討している。