イエレン米財務長官、仮想通貨支持派の議員が提出したインフラ法案の修正案に反対か=報道 ワシントン・ポスト報道

仮想通貨のブローカーの定義

イエレン米財務長官は、仮想通貨支持派の米議員3名が提出した、インフラ法案の修正案に反対していることが分かった。米大手メディア『ワシントン・ポスト』が情報筋の話として報じた。

このインフラ法案については、仮想通貨業界から、過度な報告義務が海外移転やイノベーションの阻害につながるなどと批判が上がっている。法案に対し米議員3名が修正案を提出していたが、イエレン米財務長官は他の米議員に反対する意思を伝え、修正案を提出した1人Ron Wyden議員とも直接話をしたという。なお具体的にどのような話をしたか詳細は明確になっていない。

インフラ法案とは

米上院から提出され、今後8年間で1.2兆ドル(約130兆円)を道路・橋、鉄道、港湾・空港、水道、高速通信網、電力網などの国内インフラへの投資を提案する法案。バイデン政権の経済分野の主要政策の1つである。

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米国各地の老朽化したインフラを整備、一新することによる経済効果などが期待されるこのインフラ法案は、超党派で法律化が進められている。インフラ整備には130兆円という大規模な予算が必要になるため、仮想通貨業界に対する課税も強化。この課税や個人情報開示の対象となる、法案の中の「ブローカー」の定義を巡り、仮想通貨業界から批判の声が上がっていた。これまでの流れは以下の記事にまとめている。

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当初Wyden議員とPat Toomey議員とCynthia Lummis議員の3名が、インフラ法案に対し、マイナーやバリデータとウォレット企業、開発者をブローカーの定義から外すように要求。

その後、この要求が一部認められ、PoW(プルーフオブワーク)のマイナーや秘密鍵の管理を行うハードウェアまたはソフトウェアを販売する企業(ウォレット企業)は定義から外されることになった。一方で、開発者やPoS(プルーフオブステーク)系のブロック承認者(バリデータ)はブローカーに含まれたままになるなど、基準の不透明さが混乱を招き、さらに疑問の声が上がる結果になっている。

イエレン米財務長官が、PoWのマイナーを外す等ことが認められた新たな代替修正案に対してどのような意見を持っているかは不明確で、ワシントン・ポストは、最初にWyden議員らが提出した修正案に反対していると報じた。

仮想通貨企業に対するルールは不透明な点が残ったままであるが、修正案については、米時間7日の土曜日(日本時間日曜日)に投票が行われることになっている。

まずPoWのマイナーを対象外とすること等を含めた代替修正案について投票が行われた後、最初に提出されたWyden議員らの修正案に対する投票を実施。必要となる投票数は50票で、両方とも50票に達した場合には前者の代替修正案が導入される見込みだ。

当初は5日にインフラ法案を可決したかった米議員もいたようだが、この仮想通貨に関する議論などで、法律化には予定よりも時間がかかっているという。

追記:イーロン・マスクも異議

上述の修正案に対して、米上場の大手仮想通貨取引所コインベースのArmstrong CEOがSNSに投稿した異議について、テスラのElon Musk CEOもフォローアップしている。

Musk氏もPoWマイナーだけを納税対象から除く動きに反対し、「完全に同感だ! 仮想通貨技術から勝者と敗者を選ぶ場合ではない」、「どんなクライシス(危機)でも、軽率に立法べきではない」とコメントした。

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