サムスン、韓国CBDCのモバイル利用の検証に傘下
大手電子メーカーサムスン電子が、韓国の中央銀行である韓国銀行(BOK)の開発するCBDC(中銀デジタル通貨)のパイロットプラットフォーム構築を行うことがわかった。関係筋の話として、韓国の英字メディア「コリア・タイムズ」が報じた。
関係者によると、韓国中央銀行はCBDCのパイロット・プログラムを7月28日に始動。CBDCの基盤となるブロックチェーン技術Klaytnを提供するカカオ社の傘下企業Ground Xのほか、サムスン電子もCBDCの実証実験に参加することを決定したといい、以下のようにコメントした。
サムスン電子は韓国銀行主導のCBDCパイロットプロジェクトに参加することを決定した。このプロジェクトでは、関係者がテスト環境でCBDCの実用性を研究する。
具体的には、カカオ・コンソーシアムとサムスングループの技術系2社が、国境間の送金や決済を確認し、CBDCを発行・配布、そして最終的にそれがバーチャル環境でどのように機能するかをモニタリングすることを目的としたパイロットプログラムを開始する。
韓国銀行のCBDCプログラムでは、Consensysなども出資するKlaytnを活用した実証実験が決まっていたが、サムスンの関わりは一部で憶測されていた。
5月頃から韓国銀行はCBDCの実証実験における、開発パートナーとなる企業の募集を開始。サムスンやカカオの名前は当時から挙がっていた経緯がある。
その後、7月下旬には韓国銀行がGround Xをパートナー企業として選出。Ground Xは2018年から独自のブロックチェーンKlaytnを提供している 。
韓国のCBDCプログラムは二つの段階に分けられており、CBDCの基本的な役割の調査とテストに焦点を置く第1段階は21年12月まで続く見込み。翌22年6月までは、プライバシー保護や国際送金などより詳細な事項に焦点を置く予定だ。