需要増加に伴うサービス拡大
米金融大手フィデリティの暗号資産(仮想通貨)事業部門、フィデリティ・デジタルアセット(FDA)は関連商品とスタッフの拡大を計画しているようだ。
FDAのPeter Jubberマネージングディレクターがブルームバーグの取材で話した内容で、今後、仮想通貨のイールドファンドや、DeFi関連銘柄・ステーブルコインに関連する商品を提供することを計画。また、FDAのTom Jessop社長は年末までにスタッフ数を70%増やすことに言及したという。
FDAは今、ビットコイン(BTC)のカストディサービスやOTC取引を提供。親会社のフィデリティは5月にビットコインの関連ファンドで100億円以上調達したことも明らかになった。
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また、3月には、ビットコインETF(上場投資信託)の目論見書を米証券取引委員会(SEC)に提出したなど、仮想通貨事業の市場拡大を狙っているところだ。
サービスおよびスタッフの拡大計画には、機関投資家による投資需要が増えているという背景があるとみられる。FDAが7月に発表したアンケートで、71%の機関投資家が将来的に仮想通貨への投資を計画していることが明らかになった。また、仮想通貨に関心を持つ機関投資家の90%は、2026年までに自社または顧客のポートフォリオに割り当てを行う予定があると回答した。
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