はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース、イノベーションが「コンプライアンス革命」を起こす

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コインベースの今後の取り組み

米最大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは22日、同社のセキュリティを支える技術やプログラムを、今後数ヶ月にわたって一般に公開すると発表した。また、コンプライアンス(法令遵守)部門が「日常的に直面している課題」について、一連の研究論文を発表していくと付け加えた。

コインベースは、仮想通貨が一般社会に受け入れられるためには、規制遵守を事業運営の中核に据えることが重要だという姿勢をとっている。しばしば、イノベーションとコンプライアンスは相対するものとして認識されるが、同社はその認識を変えたいと考えているという。

規制当局や関連機関と強い信頼関係を築くために、同社は規制の基準と同等かそれ以上の取り組みを示すことから始める構えだ。自社で開発した金融犯罪の検出・防止や市場監視などのコンプライアンスプログラムを公開するのは、そういった真摯な態度を当局に示す目的があるからだとみられる。

コインベース(Coinbase)とは

コインベースとは、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く、米国最大規模の仮想通貨取引所。2012年に創業し、2021年4月に仮想通貨取引所として初めて米株式市場ナスダックへ上場した。

▶️仮想通貨用語集

関連:仮想通貨取引所コインベースとは|投資家向け情報と注目ポイント

ブロックチェーン技術とコンプライアンス

コインベースのコンプライアンス部門は、顧客確認(KYC)、マネーロンダリング防止や内部統制対策等に関して、世界の名だたる金融機関と同等の責を負っていると認識。そのため、銀行が導入しているプログラムをモデルにしているという。

一方、仮想通貨の性質ゆえに、様々な課題も生じる。しかし重要なのは、その性質がチャンスも生み出しているということだとコインベースは主張。その一例が、ブロックチェーン取引の透明性と不変性であり、金融犯罪の追跡捜査を劇的に変える可能性を指摘した。

仮想通貨を支えるブロックチェーン技術は、金融コンプライアンスにおいて、無数のソリューションを生み出すことが有望視されている。

コインベースの優位性

設立当初から規制遵守に取り組んできた豊富な経験により、コンプライアンスに関しては「信じられないくらい強い立場」にあるとコインベースは自負しているようだ。

その自信を支えているのは以下のような点だ。

  • コンプライアンスを根本から見直し、地域ごとの要件を満たした
  • ブロックチェーンのあらゆる機能を活用し、次世代のコンプライアンスの基盤を構築した

時とともに、我々が開発しているシステムやプロセスが、コンプライアンス革命を起こすことを期待している。

コインベースの取り組み

コインベースは、さしあたって次の二つの分野に集中して取り組んでいるという。

1. プロダクト、エンジニア、データサイエンスチームと協力し、金融犯罪リスクに対処する最先端のソリューションを開発する。

2.マネーロンダリング、テロ資金供与、制裁に関する問題について、ブロックチェーンからしか得られない諜報活動を開発。情報を公開し、仮想通貨企業や規制当局、法執行機関に提供する。

コインベースは、新たなコンプライアンス技術によって、金融エコシステムを不正行為から保護するとともに、革新技術の導入が可能なことを実証できると強調した。

今こそ、コンプライアンスは「イノベーター」という新たな評価を得るべきだ。

SEC通知への回答か

一方、コインベースは「貸付金利商品(CoinbaseLendプログラム)」の提供を予定していたが、米SEC(証券取引委員会)から、法的措置の可能性を通知され、提供を断念した経緯がある。SECは同商品が証券法に違反していると指摘する一方で、その理由は説明しなかったという。

この件に対しコインベースは、SECの行動は手続きや審査の明確性に欠けていると主張している。

関連:米コインベース、機関投資家の総合プラットフォームをローンチ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
12/12 金曜日
16:19
ソラナ公式が「XRP登場」を発表 wXRPが同日ローンチ
ソラナ公式が12日、XRP統合を発表。ヘックス・トラストもwXRPのソラナローンチを同日発表し、1億ドル超のTVLを確保。レイヤーゼロ技術を活用したクロスチェーン機能で、ソラナDeFiでのXRP利用が実現へ。
15:10
Animoca Brands Japan、ビットコイン分散型金融「Solv Protocol」とMOU締結
アニモカジャパンはSolv ProtocolとMOUを締結し、企業のビットコイン保有・運用を支援するDAT領域で協力を拡大。BTCFi活用による財務戦略の高度化を目指す。
14:57
米CFTC、ポリマーケットなど4社にデータ規制で柔軟対応
米CFTCが予測市場運営4社にノーアクションレターを発行し、特定の記録保管要件を免除。業界全体の取引高は2025年1-10月で279億ドル(約4兆2000億円)に達し、急成長が続いている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧