財務省:3,000万円相当額を超える仮想通取引に対して報告を義務付ける方針

財務省が仮想通の高額取引に対して報告を義務付け

日本経済新聞が4月5日に報じたところによると、財務省は、ずさんな管理が問題視される仮想通貨を使った海外送金のルール整備に伴い、「3000万円相当を超える支払いを当局に報告する基準を明確化」する方針です。

財務省は、国境を越えたモノやサービスの取引を決済するために「仮想通貨がさらに使われていく」と見ており、わかりやすいルールが必要なため、主要国に先行してルールを整備するとしています。

背景には、金融庁による仮想通貨交換事業者への立入検査や監視強化などを経て、IT(情報技術)や証券大手の支援を受けたことで、”次の成長を模索する段階”に入ったとされており、海外取引の実態を把握しやすくなり、マネーロンダリング(資金洗浄)を抑え込む効果が期待されています。

外為法について

外為法(外国為替及び外国貿易法)では、

日本と外国との間又は居住者と非居住者との間で、債権債務の消滅や財産的価値の移転を行い、その対価として仮想通貨により支払をした場合、又は支払の受領をした場合であって、当該対価が3,000万円相当額を超える場合には、日本円や米国ドル等の法定通貨を用いた支払又は支払の受領と同様に、財務大臣への報告が必要となる

と定めています。

報告が必要となる仮想通貨に関する主な取引事例は、以下の通りです。

  • 仮想通貨を売買する取引であって、当該取引に関して支払、又は支払の受領が法定通貨又は仮想通貨で行われたもの
  • 仮想通貨を交換する取引
  • 仮想通貨を移転する取引
  • 仮想通貨に関する取引で生じた利益金、配当金又は手数料等に係る支払又は支払の受領
  • 仮想通貨に関する取引を委託し、又は受託した際の預け金又は預り金に係る支払い又は支払の受領
  • 財貨、サービス又は金融等に関する原取引があり、当該取引に関して支払又は支払の受領が仮想通貨で行われたもの

また財務省は、外為法(外国為替及び外国貿易法)について、

「強制通用力のある通貨等の支払手段の移転だけでなく、当事者間で債権債務の消滅や財産的価値の移転があったと同視し得る財の移転があれば、同法上の支払があったと捉えている」

としており、関係法令を6月にも改正予定です。

2017年に施行した『資金決済法改正』では、先進国で初となる、仮想通貨を支払い手段として位置付けており、外為法は、『海外の法人や個人の間で3,000万円超の支払いがあった場合、財務省に事後報告する義務を課す』としていました。

改正案は、実際に支払いをした日の仮想通貨交換事業者の相場をもとに、現金の価値に換算して財務省に報告する必要があるか否かを判断することにしており、仮に1BTC90万円前後で交換されている場合、同日に34BTCを支払えば3,000万円を超え、財務省に報告する義務が生じるとのこと。

財務省には現在までの約1年半で、最低でも300億円超の取引が報告されているとされているものの、自主的な報告例はプロの事業者らごく一部の可能性が高いと見られています。

財務省外国為替室は、「知らないうちに外為法に違反することを防ぎ、ルールが明確になれば、仮想通貨を決済手段として使いやすくなる」と前向きに捉えているようです。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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