はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

CFTC、米クラーケンに1.4億円の罰金 未登録の証拠金取引提供で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

商品取引法違反

米商品先物取引委員会(CFTC)は28日、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が商品取引法に違反したとして、125万ドル(約1億4,000万円)の罰金を科した。

CFTCの声明によると、クラーケンは先物取引業者(FCM)として規制当局に登録することなく、ビットコイン(BTC)を含むデジタル資産の証拠金取引を米国の顧客に提供していたという。米国で先物商品の上場・取引を行う事業者はFCMとして登録する義務があり、また、先物商品の提供には指定契約市場(DCM)ライセンスを取得する義務が課せられている。

CFTCは、2020年6月から2021年7月にかけて、クラーケンがFCM登録もしくはDCMライセンスを取得せずに、要件を満たしていない米国の一般顧客に対し、デジタル資産の証拠金取引サービスを提供したと指摘。クラーケンの行為は、(1)商品取引法で禁止されている小売商品取引の提供、及び(2)未登録のFCMとしての活動、にあたると認定した。CFTCは和解の条件として、クラーケンに30日以内に125万ドルの罰金支払いと、違反行為の停止を求めている。

指定契約市場(DCM)とは

指定契約市場として認定された取引所は、先物商品とオプション商品を自主認定する権限を持つ。例として、以前CMEとCboeがビットコイン先物を開始する際も自主認定を利用し、サービス開始直前にCFTCに商品の申請を行なっている。(事前申請が必要ない)

もちろん自主認定にも制限があり、CFTCのルール・商品取引法を違反してはいけないが、指定契約市場にはその権限が付与されているため、新たなコントラクトの追加ハードルが低く、CFTCに認定される可能性が高いという。

▶️仮想通貨用語集

CFTC委員が同意を表明

CFTCのDawn Stump委員は同日、クラーケンに対する和解命令に関する同意声明を発表した。

Stump委員は、CFTCの判断は2020年に公布された最終解釈ガイダンスに基づいており、同ガイダンスには特定のデジタル資産を含む小売商品取引が含まれるとした。

しかし、そのような小売商品取引がDCMで扱われるべきであることに関しては明確である一方、どのように規制すべきかには、当局は言及してこなかったとStump氏は指摘した。また、クラーケンがFCMとして登録されていたとしても、当該取引がDCMで行われなかった場合は、違法となることにも言及。「一つの企業がDCMとFCMの両方に登録することは前例がない」と述べ、現在の規制の枠組みが、クラーケンの役割には適合していないとの考えを示した。

小売商品取引が行われる取引所に対し、CFTCのFCM規則を適用するのは、現時点では未知の領域だ。

Stump氏は、クラーケンが未登録のままFCMとして運営していた事実は認めるが、「従来の適用を超え、定義を広大解釈したものだ」と付け加えた。さらに、CFTCが規制当局としてFCM登録業者の法的要件を明確にするとともに、どのように規制を適用するかについて説明する義務があると強調した。

クラーケンの声明

今回の措置に対し、クラーケンは声明で今年6月、CFTCに証拠金取引ガイダンスの明確化を求めていたことを明らかにした。実際、クラーケンは同月9日、規制ガイダンスを考慮し証拠金取引のルール変更を発表。顧客が証拠金取引を行う際の基準の一部を厳格化する対応をとっていた。

関連:仮想通貨取引所クラーケン、証拠金取引のルールを厳格化

Stump委員が同意声明の中で指摘しているように、今回の強制措置は、個人投資家に証拠金スポット商品を提供するための明確な道筋がない中で行われたものだ。その道筋が(示されることで)米国のデジタル資産業界と投資家全体に利益をもたらすと信じている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧