プーチン大統領 見解
ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領は14日、Russian Energy Weekフォーラムの後に実施されたCNBCのインタビューで、米国が行う米ドルを介した経済制裁の中でビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)がドルの代替手段になるかという質問に答えた。
プーチン大統領は、石油取引の決済などにはまだ仮想通貨が米ドルにとって代わることはできないとしつつも、仮想通貨自体には価値があり決済手段としては(一般的には)利用される可能性はあると回答した。
石油などのエネルギー資源の国際取引に米ドルが利用される点については抵抗感はないとしつつも、国際的な取引の基軸通貨にある米ドルを利用した制裁が続く場合は、「他の通貨で取引を行なわざるを得ない」とした。
米国が政治的な思惑で米ドルを利用することは、結果として、米国の経済的な利益を損なう結果になっているとの考えも明かした。
ロシアのドル建ての取引が制限されている点は、その投資機会を著しく制限し、自国(ロシア)の経済成長に大きな影響を与えている。国際的にも決済の制限がかかりにくいビットコインを利用する可能性に注目する見方も一部で出ている。
一方、ロシア連邦は国民の仮想通貨の投機的な取引が過熱感を帯びる点に警戒しており、規制する目的で、適格投資家など登録を行う投資家を除いて仮想通貨取引を制限する新法を検討している。
同国が仮想通貨と今後どのような立場で関わるか、政府トップの見解にも注目が集まっている。