はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

身代金の8億円ビットコインが移動中、米企業などのランサムウェア攻撃で

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「ダークサイド」のビットコインが移動

ブロックチェーン分析企業Elliptic社は22日、米国企業にランサムウェアを利用した大規模なハッキング攻撃を行ったグループ「ダークサイド(DarkSide)」が保有する700万ドル(約8億円)相当のビットコインが動き出したと発表した。

5月に、米国最大規模の石油パイプラインを運営するコロニアル・パイプライン社がランサムウェア攻撃を受け、パイプラインの稼働を一時的に停止していた。この攻撃にも、ロシア語圏のグループとされるダークサイドがシステムを提供していた。

この事件に関しては、米国当局が、75BTCの内、63.7BTCを押収することに成功しているが、それまでにもダークサイドは約50件の被害をもたらしており、ビットコインによる身代金を9,000万ドル(約100億円)相当得ていたとされる。

ランサムウェアとは

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

ダークサイドが身代金として得たビットコインが入っていたこのウォレットは、同グループが5月13日に活動停止して以来、休眠していた。

出典:Elliptic

Elliptic社は上図のように、ダークサイドの保有していた約108ビットコインが、様々な異なるウォレットに移動されていく様子を説明した。この移動プロセスはまだ進行中で、少量のビットコインはすでに、いくつかの仮想通貨取引所に送金されているという。

米国政府の取り締まりとタイミングが一致

この新たな移動は、FBIなどの米国政府機関が中心となって、ランサムウェアグループ「REvil」を取り締まったタイミングと一致している。REvilは、ハッカーと協力して世界中の企業のコンピューターに不正侵入してきたグループで、ダークサイドとも強く結びついているとされる。

米国政府はREvilの活動を阻止しようと動いていた。ロイター通信によると、米国の法執行機関と諜報機関のサイバースペシャリストは、REvilのコンピュータネットワークにハッキングし、そのサーバのうち、幾つかをコントロールすることに成功したという。

REvilの指導者は先週末「何者かによりサーバーに侵入された」と報告し、そのウェブサイトはインターネット上から姿を消していた。ホワイトハウス国家安全保障会議の広報担当者は、米国政府が民間企業や海外の組織とも協力しながら、ランサムウェア対策に取り組んでいるとコメントしている。

サイバーセキュリティ企業ProferoのOmri Segev Moyal CEOも、ダークサイドのビットコインが移動したことに言及。

仮想通貨取引所などに向けて、該当するビットコインウォレットからの送金をブロックするよう注意を呼び掛けた。

また「この資金を現在コントロールしているのが連邦政府なのか、REvil関係者なのかは不明」だとしつつ、このように分割送金して出所を曖昧にすることは「マネーロンダリングに典型的な手法」だと続けている。

Elliptic社も、仮想通貨取引所などは、同社の取引やウォレットの追跡機能により、ダークサイドのウォレットから放出された資金に警戒することができるとしている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
16:50
「社会のジレンマを突破する」日本初のステーブルコイン発行ライセンス取得、JPYC岡部典孝氏が語る|独占インタビュー
JPYC株式会社が日本初の日本円建てステーブルコイン発行ライセンスを金融庁から取得。代表の岡部典孝氏が語る100万円制限の実態、3年後10兆円の発行目標、プログラマブルマネーがもたらす金融革命とは。
13:40
ウォーレン米議員ら、トランプ政権の仮想通貨特命官に対する倫理調査を開始
エリザベス・ウォーレン米上院議員ら8名の民主党議員が、トランプ政権のAI・仮想通貨特別顧問デービッド・サックス氏の特別政府職員としての任期制限超過疑惑について倫理調査を開始した。130日の上限を超過している可能性を指摘し、詳細な勤務日数報告を要求している。
13:35
米SECが承認、BTCやXRP投資のマルチ仮想通貨投資信託のETF転換
米SECがグレースケールのマルチ仮想通貨ETPを承認し、ビットコインやイーサリアムなど5銘柄への一般投資家アクセス投資が可能になった。新たな包括的上場基準も同時に導入されている。
13:02
ポリマーケットでの裁定取引で年間60億円の利益発生か 研究者ら分析
分散型予測市場ポリマーケットでミスプライシングを利用した裁定取引により年間60億円の利益が発生しているとの論文が発表された。研究者による分析を解説する。
12:04
FRB利下げ決定も仮想通貨の市場反応は限定的、BNB前週比9.2%高で1000ドルの大台迫る
FOMCでは米FRBが0.25%利下げを決定したが、暗号資産(仮想通貨)への影響は限定的だった。主要アルトコインでは、BNBが前週比9.2%高の1,000ドル目前に。背景としては、バイナンスの規制環境の進展の兆しとMegadropなどの需要が挙げられる。パウエル議長は年内2回の追加利下げを予想するも慎重姿勢を維持。
11:03
業界の行方を決める「天王山」に臨む──ビットバンク廣末氏が描く未来戦略
ビットバンク廣末紀之CEOが語る、預かり資産1兆円規模への成長と今後の展望。金商法への移行と分離課税実現に向けた2025年後半は業界の「天王山」。
11:00
ビットコイン・トレジャリー企業の勢い減速か、4社に1社が純資産割れで取引=K33報告
K33リサーチなどが報告したところによると、ビットコイン・トレジャリー企業の4分の1が純資産価値を下回る時価総額で取引されており、業界の統合が進む可能性が指摘された。
10:02
ヴィタリック、イーサリアムの開発計画をプレゼン
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの開発計画についてプレゼンを行った。大阪で開催されているイーサリアムのカンファレンスEDCONに登壇した。
09:40
フォワード・インダストリーズ、最大5900億円規模の資金調達でソラナ戦略を推進
米上場企業フォワード・インダストリーズが最大40億ドル規模のATM増資で仮想通貨ソラナトレジャリー戦略を推進する。DeFi Development Corpもソラナ買い増しを発表した。
08:45
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、750万ドージコインを初購入
米ナスダック上場のサムザップメディアが750万ドージコインを200万ドルで公開市場から初回取得したと発表した。
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧