仮想通貨業界の取り締まりに再度言及
米SECのGary Gensler委員長は4日に行われた「有価証券法執行フォーラム」にて、仮想通貨関連企業やDeFiプロダクトに対する取り締まりの方針に再度言及した。
これまでも複数回にわたって、DeFi、ステーブルコイン、取引所を含む業界への取り締まりを強化する方針を示していたGensler委員長は、最新のスピーチでこのように発言。
仮想通貨セクターにはさまざまな「ラベル」がある。DeFi(分散型金融)やP2Pレンディングなどと掲げられている商品は多いが、SECは文字通りに受け取ることなく、実際の運営状況を判断の基準に、米連邦証券法に違反しているかどうか見極める方針だ。
*投資家保護*を重要視する委員長は9月の議会公聴会で「有価証券に該当しない仮想通貨は少なく、多くの銘柄が該当すると考えている」との見方を見せ、別のカンファレンスでも、一部の取引所や貸付のプラットフォームが何千種類もの銘柄を扱っているため、SECが規制する必要があると主張していた。
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しかし、現在連邦レベルでは各規制当局の仮想通貨監督権限は明確ではない。委員長は幅広く規制する意欲を示しながら、議会に権限の付与を求めているが、CFTC(商品先物取引委員会)の次期委員長となるRostin Behnam氏も同様に、CFTCに権限があるべきと主張し、議会に新たな立法措置を求めているところだ。
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一方、ステーブルコインについては、米バイデン政権の金融市場作業部会が1日に政策提言レポートを公開。議会がステーブルコインの立法を進めることが困難であれば、SECやCFTCを含む省庁が各管轄で規制を進めるべきと提案している。
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