CoinPostで今最も読まれています

米インフラ法成立、議員が仮想通貨条項の修正案を提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

インフラ法に残された懸念

米連邦議会の二人の上院議員は15日、インフラ投資・雇用法に含まれる仮想通貨条項を修正する法案を提出した。デジタル資産のブローカーの定義を明確にするという目的だ。

この修正案を提出したのは、暗号資産(仮想通貨)支持派として知られるCynthia Lummis議員(共和党)とRon Wyden議員(民主党)。110兆円に及ぶインフラ法案は6日に米下院で可決され、15日、バイデン大統領の署名により正式に米国法となった。

現行法には、「ブローカー」に対し、仮想通貨取引を行うユーザーの税務情報開示を求める条項がある。しかし、ブローカーの定義が不透明であるため、仮想通貨のマイニングやステーキング、ハードウェアやソフトウェアのウォレットの提供、プロトコルの開発に携わる企業及び個人など、ユーザーデータを所持していないのにも関わらず、内国歳入庁(IRS)から一定の報告義務が課せられるという矛盾が生じる可能性が指摘されている。

今回提出された修正案では、マイナーやステーカー、ウォレット提供者や開発者をブローカーの定義から明確に除外し、実際に顧客情報へのアクセスが可能な仮想通貨取引の仲介者のみが、IRSへの報告義務を負うようにする。

インフラ法が目指すもの

今後8年間で1.2兆ドル(約130兆円)を道路・橋、鉄道、港湾・空港、水道、高速通信網、電力網などの国内インフラへの投資を行う。バイデン政権の経済分野の主要政策の1つ。2021年11月15日に成立。

▶️仮想通貨用語集

定義が修正されずに可決

インフラ法の仮想通貨条項については8月、上院における審議中にブローカーの定義を明確にする修正案が提示されたものの、導入には至らず法案は上院で可決された。

関連:米インフラ法案の「仮想通貨条項」 妥協案提示も導入には至らず

その後、下院に送られた同法案に対し、議員から仮想通貨条項の変更を求める提案がなされたが、最終的には修正が行われないまま、11月6日に下院で可決された。

関連:米下院インフラ法案の修正は行わず 問題視された仮想通貨セクター報告要件の行方は

今回提出された修正案は、8月の修正案を踏襲するもので、税務上の報告義務の対象を明確にするとともに、米国におけるイノベーション保護を目指している。

Lummis議員は次のように語る。

デジタル資産は、今後も我が国の金融システムの中に浸透していく。今、我々が下す決定は遠い将来まで影響を与えるだろう。米国が世界の金融リーダーとしての地位を維持するためには、イノベーションを抑圧するのではなく、育成する必要がある。

仮想通貨業界から見込まれる税収

国内のインフラ整備のための巨額の支出を支えるのが、さまざまな分野・業界からの税収であり、インフラ法を成立させる条件でもあった。仮想通貨条項の設定により同業界から見込まれる税収は、合計280億ドル(約3.2兆円)と推定されている。

仮想通貨セクターへの課税は2024年1月より施行される予定だ。

関連:米超党派のインフラ法案、3兆円規模の仮想通貨税収も目指す

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
17:20
米アマゾン、NFTサービスの開発は最終段階か
eコマース大手米アマゾンが密かに準備していると噂されるNFTマーケットプレイスについて、開発が最終段階に入ったと報じられている。アマゾンはBeepleやPudgy Penguinsといった人気NFTコレクションと提携しているという。
13:00
アービトラム財団の設立投票で反対の声
アービトラムの仮想通貨ARBのエアドロップを経て、分散型自律組織を管理する組織「アービトラム財団」設立に向けた提案の投票が開始された。予算配分や管理体制に不透明な点があると反対の声も上がる中、87%の賛成票を集めている。
12:00
ロシア下院副議長「露中印が新たな共通通貨システムを開発すべき」
ロシアのアレクサンドル・ババコフ下院副議長は、インド、ロシア、中国は、新しい共通通貨の下に新たな金融関係を構築すべきだと述べた。米ドルやユーロの覇権に対抗する格好だ。
12:00
アニモカ傘下のゲーム制作企業Darewiseとは|Life Beyondのエコシステムも紹介
Darewiseはアニモカブランズ傘下のゲーム制作会社です。「Life Beyond」はDarewiseが開発中のMMOであり、ユーザーは「Dolos」と呼ばれる惑星でエイリアンと戦い、社会生活を営むことができます。遊びながら稼ぐP2Eも可能となる予定です。
11:00
イタリア当局がChatGPTをブロック
イタリアのデータ保護当局がAI言語モデル「ChatGPT」に対し、EUの一般データ保護規則違反の疑いがあるとして一時的に制限を課したことがわかった。開発企業米OpenAI社は一部有料ユーザーのクレジットカード番号(下4桁)や住所などの個人情報が漏洩したことを認めていた。
10:15
仮想通貨取引所Bittrex、米国での事業を閉鎖へ
仮想通貨取引所Bittrexは、米国の事業を4月30日に閉鎖すると発表した。規制の不透明さを主な理由として挙げている。なお、グローバル版の事業は通常通り続ける。
09:30
米政府、計1,560億円相当のBTCを23年中に売却予定
米政府は、ダークウェブ「シルクロード」に関連する捜査で押収した仮想通貨ビットコインについて、2023年に4回に分けて合計1,560億円相当を売却する予定であることがわかった。
09:00
「GM Radio」 次回は仮想通貨送金の効率化を目指す「Superfluid」らが参加
グローバル版CoinPostによる第18回GM Radioは、4月3日の21:00からツイッタースペースで配信予定。ゲストに仮想通貨プロトコルを開発するConnextとSuperfluidを招待する。
08:20
ナスダック・AI関連株大幅上昇 米インフレ鈍化を好感
本日のNYダウは続伸し+415ドルで取引を終えた。ナスダックやS&P500もインフレ鈍化の継続を示す指標を受けて続伸した。AI関連株は大幅上昇を見せた。
03/31 金曜日
17:01
ETHGlobal Tokyo、世界的ハッカソンイベントを東京で開催へ
ETHGlobal Tokyoという世界的ハッカソンイベントが、東京で開催されます。ハッカソンとは、エンジニアやプログラマーが集結し、短期間でプロダクトを開発するイベントのこと。ETHGlobal TokyoではWeb3市場の知識を持たない開発者でも楽しめるような取り組みも充実しています。
16:34
DEA、国内電力大手の合弁会社とMOU締結
NFTゲーム開発・運用を展開するDEAは、「電力アセットNFT」を活用した社会貢献ゲームを検討する目的でGGG社とMoUを締結したことを発表した。GGGは東京電力パワーグリッドや中部電力等の合弁会社。電力アセットNFTは4月3日に発売予定。
16:32
ネクソン、「Oasys」バリデータに参画 
国内発のゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」のバリデータとして、大手ゲーム開発企業のネクソンが参加することが明らかになった。Oasysは第二群バリデーターとして計4社を追加予定。KDDI、ソフトバンクの参画がこれまでに発表されており、残り1社の公開が期待される。
15:04
加納裕三氏、仮想通貨取引所bitFlyerの社長復帰へ
国内有数の暗号資産(仮想通貨)取引所bitFlyer創業者の加納裕三氏が代表取締役CEOに復帰することが発表された。今後は経営改革を加速し、株式市場での新規株式公開(IPO)を目指す。
13:40
NFTゲーム「アクシーインフィニティ」開発会社、5つのゲームスタジオと提携
人気NFTゲーム「アクシーインフィニティ」を開発するSky Mavisは、「Ronin」ブロックチェーンを大幅にアップグレードし、5つのゲームスタジオと提携して、Roninエコシステムを拡大すると発表した。
12:43
AI画像生成ツールMidjourney、無料版を一時停止
AI画像生成ツールMidjourneyは、新規ユーザーの急増や無料トライアルの乱用を受け、無料トライアル版へのアクセスを一時停止した。当初、この決定は拡散されたディープフェイク画像との関連が疑われたが、新規ユーザーの流入によりサービスに支障が出たことが原因だという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア