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中国地方当局、デジタル人民元利用の詐欺に注意喚起

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

デジタル人民元を使った詐欺が発生

中国の河北省雄安新区で、デジタル人民元(eCNY)を利用した詐欺に関する警告が周知された。

地区の管理委員会は、デジタル人民元はパイロット段階であり、当局のなりすましによる情報の聞き出しや偽物のアプリなどに注意するよう呼び掛けている。デジタル人民元は、中国人民銀行が発行する中央銀行デジタル通貨(CBDC)のこと。

こういった注意の呼びかけには、デジタル人民元を利用した詐欺が発生していることが背景にあると考えられる。

2日、カンボジアとの間でデジタル人民元を利用した資金洗浄を行ったとして資金洗浄グループら11人が逮捕された。犯人らは9月頃、被害者にオンライン注文した商品に不備が発生したと電話で連絡。価格の3倍を弁償することと引き換えに、「身分証明」と謳って複数回に渡り総額20万人民元(約360万円)の送信を要求したという。デジタル人民元を利用した資金洗浄の摘発は、中国では初の事例とみられる。

関連:中国「デジタル人民元」利用のマネロン事件で初の逮捕者

また、今週17日には、中国でCBDCを使って不正に30万人民元(約530万円)を詐取した疑いで容疑者が逮捕された。警察になりすまして被害者のデジタル人民元口座へのアクセスに必要な情報を聞き出したとされている。

このように、パイロットテストの段階にも関わらず、デジタル人民元を悪用する例が出つつある。

CBDCの利用拡大、北京オリンピックでも

詐欺の発生は、CBDCの利用の急激な拡大を反映している。デジタル人民元の取引はパイロットテストの10拠点に広がり、10月22日の時点で取引額が620億人民元(約1兆1000億円)に達している。

デジタル人民元の正式な発表日時などは明らかにされていないが、北京冬季オリンピックでは、会場内でデジタル人民元の決済手段を整備する動きが進んでいると人民日報傘下の環球時報などが報じており、国際的な注目を集めることが予想される。

その他、ブロックチェーンメディアのLedger Insightsが20日に報じた内容によると、China Galaxy Investment Managementは、世界最大の国有銀行であるICBC銀行と共同で、証券の取引にデジタル人民元を試験利用するプロジェクトを実施する。

また、中国はアラブ首長国連邦(UAE)とともに、香港とタイによるCBDCの共同研究に参加することが今年2月に発表されており、クロスボーダー決済のためのホールセールCBDCの実験も共同で行っている。

関連:中国とUAE、香港とタイのデジタル通貨(CBDC)共同研究に合流

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