はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米SEC、8億円以上のICO詐欺で容疑者を提訴

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2件の仮想通貨詐欺で8億円以上を詐取か

米証券取引委員会(SEC)は2日、2つの暗号資産(仮想通貨)詐欺により、数百人の投資家から700万ドル(約8億円)以上を詐取した容疑で、ラトビア国籍の人物を提訴した。

SECによると、このIvars Auzins被告は、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)および仮想通貨のクラウドマイニングプログラムと称した、未登録のデジタル資産証券を販売し、米国および海外の投資家を騙していたという。

ICOとは

「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」のことで、企業やプロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。ハイリスクハイリターンで投機的側面が強い反面、各国の法整備が追い付いていないことで、詐欺まがいのICOが横行するなど問題点も多く、国際的な規制強化が協調路線にある。

▶️仮想通貨用語集

架空プロジェクト

SECの訴状は、1つ目の詐欺について、2018年1月から3月にかけて行われたものだったと説明。Auzins被告は、「マルチカレンシーデビットカードプラットフォーム」を標榜する「Denaro」というプロジェクトのICOを行い、未登録の仮想通貨を不正に販売した。

Denaroは、ユーザーがデジタル資産をウォレットに保管し、クレジットカード発行会社が提供するデビットカードのように使用できると偽っていたが、実際には、カード発行会社との関係を含め、製品やサービスはすべて架空のものであったという。

少なくとも25人の米国の投資家がDenaroのICOに参加している。額などについて真偽のほどは不明だが、DenaroはICO後、そのウェブサイトで、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、米ドルなど1,100万ドル(約12億円)以上を調達したと主張。SECによると、被告はICO収益のすべてを不正流用していた。

Denaroは、ICOの終了した直後の2018年3月からすでに、仮想通貨コミュニティの間で詐欺の疑いが濃厚だと指摘されている。ニュースメディアCryptoEconomyによると、Denaroの運営チームは、ICO終了の1週間前に投資家との連絡を絶った。これをきっかけに、チームの信憑性について調査が行われた結果、彼らのプロフィールが虚偽であることが判明していた形だ。

マイニング収益の詐欺も

その後さらに、Auzins被告は、「Innovamine」という名前の、クラウドで仮想通貨マイニングを行うと騙るプロジェクトを立ち上げている。2019年4月から7月にかけて、これに関わる未登録のデジタル証券が販売されていた。

訴状によると、容疑者は、投資家が仮想通貨を同プロジェクトに拠出することにより、Innovamineがマイニング活動を行い、投資家に毎日、マイニング収益を支払うと主張していた。この約束は事実に反しており、Auzins被告は、投資家から調達した資金のほぼすべてを、不正に流用したという。

このプロジェクトについては、2019年の6月時点で、すでに怪しいと指摘する声がネット上で挙がっていた。透明性に欠けており、ソーシャルメディアなどのアカウントやサポートもなく、大きすぎるリターンを約束しているなどの点により、不審であると考えられた形だ。

SECは、Auzins被告を、連邦証券法の不正行為防止規定および登録規定に違反したとして提訴。差止命令、不正利得やその利息の返還、民事罰などを求めている。

SEC執行部サイバーユニットのKristina Littman責任者は「我々はこれからも、デジタル資産分野で投資家を犠牲にしようとする者を発見し、法的責任を追及していく」と述べた。

SECは2017年、ICO、分散型台帳技術(DLT)及びダークウェブを取り締まるためにサイバーユニットを編成していた。今年8月には、SECがブロックチェーン分析企業AnChain.AIと契約し、分散型金融(DeFi)の監視にも乗り出していると報じられている。

関連米SEC、DeFiの監視でブロックチェーン分析企業と契約か=報道

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/18 火曜日
13:45
ソラナ5周年 実績振り返りと今後の展望
ローンチから5周年を迎えたソラナの実績と歩みを振り返る。大型支援者FTXの崩壊で、一時は存続の危機に瀕したソラナの復活の要因や、今後の展望について詳説した。
13:15
仮想通貨スイ(SUI)のETF申請 カナリー・キャピタルが米国で提出
カナリー・キャピタルが仮想通貨スイ(SUI)を対象としたETFを米SECに申請した。SUIのETF申請は米国で初めて。
13:15
メタプラネットがビットコイン追加購入の資金を調達、20億円社債発行へ
メタプラネットは新たに総額20億円の社債を発行。EVO FUNDを割当先とし調達資金はビットコイン購入に充当予定だ。償還期日は2025年9月17日でゼロクーポン債としての特徴を持つ。
12:52
ゴールド(金)価格3000ドル突破の背景
金価格が初めて1オンス3000ドルを突破した。トランプ政権の関税政策による貿易戦争懸念とインフレリスクが主な要因と分析される。金価格のターゲットを上方修正するアナリストも。
09:40
OKX、「ラザルス」対策でDEXアグリゲーターを一時停止
仮想通貨取引所OKXは、北朝鮮ハッカー集団「ラザルス」の悪用防止策として「OKX Web3」DEXアグリゲーターを一時停止した。Bybitハッカーのマネロンに使われたという疑惑は否定した。
08:46
CZ氏関連の投資会社、Plumeに戦略投資 価格が高騰
YZi Labs(旧Binance Labs)が実物資産のオンチェーン化を推進するPlume Networkに出資。Plumeは180以上のプロトコルと提携して3月までにメインネット立ち上げを予定している。
08:15
ビットコイン、米株連動で約50万円上昇も冬入りに警戒|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で約50万円超の上昇となった。17日に発表された2月の米小売売上高が市場予想を大幅に下回ることはなく、米国経済の景気後退懸念が後退したことが背景にある。
07:30
韓国中銀「ビットコインの準備金保有は議論も検討もしていない」
韓国の中央銀行は、仮想通貨ビットコインを外貨準備金として保有しない意向であることがわかった。その理由を説明し、米トランプ政権とは対照的な姿勢を示している。
07:05
リップル社、「Ripple Custody」商標申請で仮想通貨カストディ事業を拡大へ
リップル社が新たに「Ripple Custody」の商標を申請し、仮想通貨カストディ分野への進出を強化。2024年10月のカストディサービス開始に続き、ウォレット開発の可能性も示唆される。
06:45
北朝鮮、ビットコイン保有量がブータン・エルサルバドル超え 国家支援ハッキングで
北朝鮮のハッカー集団ラザルスが1700億円相当のビットコインを保有していることが判明。バイビット流出後の仮想通貨ETHからビットコイン交換が主な要因となっている。
06:25
CMEでソラナ先物取引開始、13件の現物ETF申請の承認可能性高まる
シカゴ・マーカンタイル取引所で仮想通貨ソラナ先物取引が開始。時価総額6位の仮想通貨の成熟を示す重要な一歩となり、13件の現物ETF申請の承認可能性が高まる。
06:10
スタンダードチャータード、イーサリアム価格予測を1万ドルから4000ドルに下方修正 L2の台頭が主因
スタンダードチャータード銀行が仮想通貨イーサリアムの2025年価格予測を大幅下方修正。一方、将来的には7,500ドルまで回復する可能性も。
05:45
ストラテジー社、130BTCのビットコイン買い増し 
米ストラテジー社は17日、仮想通貨ビットコインを130 BTC買い増ししたことを公表した。現在最大210億ドルの資金調達を目指している。
03/17 月曜日
16:00
Cocoroとは?ドージコイン系譜×かぼすママ公認の背景と買い方
本記事では、かぼすママ「公認」とされているBaseチェーン上のCocoroについて、トークンの概要や特徴、買い方を中心に解説します。 目次 Cocoro(COCORO)概要 か…
12:50
パキスタンが「仮想通貨評議会」設立へ これまでの否定路線から一転
パキスタンは仮想通貨評議会を設立し、ブロックチェーン技術促進と投資家保護を目指す新たな規制枠組みを構築への一歩を踏み出した。評議会は仮想通貨業界への規制ガイドライン作成の責務を負う。評議会の設立は、パキスタンの仮想通貨政策の転換点となるとして注目されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧