はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

中国:仮想通貨規制緩和の兆候?習近平国家主席がブロックチェーン技術の重要性に言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中国の国家主席がブロックチェーンの重要性に言及
昨年9月から仮想通貨取引を禁止している中国ですが、国家主席の習近平氏は5月29日、中国科学院の年次総会にて、ブロックチェーンの重要性について言及しました。さらに、中国の国務院も5月にブロックチェーン技術の発展、商業化を促進するよう行動を起こしています。
中国の規制緩和の必要性
中国では、ブロックチェーン技術を重要なものであると認識する一方で、世界有数のマイニング企業や仮想通貨取引所が中国国外に流出するなどしており、国際間での競争激化も考えられることから、仮想通貨に関する規制緩和の必要性に迫られています。
ブロックチェーンとは
非中央集権の分散型台帳技術、または分散型ネットワークのこと。 事実上改ざん不可能で信頼性が高いため、仮想通貨のみならず、煩雑な契約の自動化など幅広い用途での活用が期待されている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ブロックチェーンは新産業革命

中国は2017年9月、ICO及び、仮想通貨取引を禁止し、2018年に入ってからも規制強化されており、広告やウォレットサービスに至るまで、ほぼ全ての仮想通貨サービスが検閲、政府によって制限されています。

そのような状況にある中、中国の国家主席である習近平氏は5月29日、中国ハイテク総合研究の最高研究機関である「中国科学院」の年次総会にて、ブロックチェーンの可能性について言及しました。

「21世紀が始まってから、人工知能やIoT、ブロックチェーン技術などによって、さまざまなブレイクスルーを引き起こした。このような”新世代の産業革命”によって、国際経済が再定義され始めている。」

ブロックチェーン技術における具体的な方針に関して言及することはなかったものの、公共の場における習近平氏の肯定的な発言は、これまでに例がありません。

習近平氏は、テクノロジー全般に関して、国際経済競争での勝ち残りを重視。「高い基準の国家研究機関を設立し、技術研究と発展を促進する環境を確立していく」主旨を発表。

2019年末までに、全国のブロックチェーン基準を策定する方針を示したと報じられました。

規制緩和の必要性は

さらに5月には、中国の最高国家行政機関である国務院も、地域金融機関や政府系研究機関に対して、「ブロックチェーン技術の発展及び、商業化を加速させるよう」最高位の命令を出しています。

中国東部の杭州市では、すでにブロックチェーン工業団地が開設されており、4月9日に行われた開設式では、中国の地元政府が30%を出資した、100億元(約1700億円)規模のスタートアップ向けブロックチェーン・ファンドの設立を発表しています。

このように、中国全体でブロックチェーン技術の発展が推進されていることからも、中国政府の関心が一層高まってきていると言えるでしょう。

中国のニュースを英語で発信する地方紙のGlobal Timesは、「中国は経済的な優位性を保つために、規則や規制を考慮すべきである。」と主張、以下のように記述しました。

「中国は、将来のデジタル通貨の牽引役を担うために、規制の基礎作りを行うべきだ。」

現在の中国は、厳格かつ過剰な規制の影響で、有力な仮想通貨取引所やマイニング企業を始めとする、多くの仮想通貨関連企業が国外に流出している現状があります。

ブロックチェーン技術は、すでに世界的にも注目されており、今後も国際間競争が高まっていくと予想されており、中国が次世代テクノロジー産業で遅れを取らないためにも、時代に合った規制緩和が求められていると言えるでしょう。

しかし、CoinPostが取材を行ったある情報筋の話では、規制緩和については現段階ではまだ噂レベルとなっており、定かではありません。

とは言え、中国が公の場でブロックチェーンについて前向きな発言をしたことは、中国の仮想通貨関連産業における現状を踏まえても示唆に富んでおり、規制緩和の期待につながるポジティブな材料であることは間違いないでしょう。

  Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/31 水曜日
14:00
ブラックロックの2026年投資展望 AI投資が米株式市場を牽引、ステーブルコインは金融の架け橋に
ブラックロックの2026年投資展望レポートでは、AI関連投資が米国株式市場を牽引し、生産性向上で171兆円の経済効果が見込まれると分析した。また、38兆円規模に成長したステーブルコイン市場について決済システムへの統合が進み、トークン化された金融システムへの第一歩となると見ている。
12:00
2026年末のビットコイン価格はどうなる?有識者7人に予想を聞いた
ビットコイン2026年末価格予想を暗号資産(仮想通貨)業界の著名人7人が回答した。平均は12.3万ドルで約40%の上昇見込み。FRB政策、機関投資家参入、半減期アノマリー崩壊など注目ポイントを分析。強気派と慎重派の見解を比較し、相場の行方を占う。
11:00
仮想通貨TOP20と国内発トークン、25年の騰落率は
ドナルド・トランプ氏の米大統領就任やビットコインの最高値更新があった2025年。本記事では同年の時価総額上位銘柄と国内発プロジェクトのトークンの年間騰落率をまとめている。
10:00
激動の2025年 仮想通貨の時価総額トップ20、過去8年間における順位変動は
2025年はビットコインが12万ドルを突破した。仮想通貨に肯定的な米トランプ政権が始動した1年を終えるにあたり過去8年間において仮想通貨の時価総額の順位がどのように変動してきたかを振り返る。
12/30 火曜日
14:00
米カリフォルニア州の超富裕層への「5%資産税」に業界猛反発 仮想通貨起業家流出の懸念も
米カリフォルニア州で純資産10億ドル超の富裕層に5%課税する提案が行われ、Kraken創業者やBitwise CEOをはじめとする仮想通貨・テック業界リーダーが強く反発し、警告を発した。株式、不動産、仮想通貨などを対象とし、未実現の含み益にも課税される点が問題視されている。
14:00
コインベース・ベンチャーズが注目する2026年の仮想通貨4大トレンドとは
米最大手コインベースの投資部門コインベース・ベンチャーズが2026年に積極投資する4分野を発表した。RWA永久先物、専門取引所、次世代DeFi、AIとロボット技術など、次のブレイクアウトが期待される仮想通貨領域について紹介。
12:32
ビットマイン、イーサリアム買い増し 独自のステーキング・インフラも準備中 
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が411万枚に到達した。年末の価格下落を好機と捉え買い増しを行っている。2026年には独自ステーキング基盤も公開予定だ。
10:00
2025年の仮想通貨市場を重要ニュースから振り返る
2025年は仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領に就任し、相場は米国の動向から大きな影響を受けた。本記事では、ビットコインの最高値更新など1年間の重要ニュースを振り返る。
09:50
仮想通貨投資商品、先週700億円超の純流出 XRP・ソラナは好調維持=CoinShares
仮想通貨投資商品から先週700億円超が流出した。CoinSharesは投資家心理がまだ完全に回復していないと分析した。一方で資産別ではXRPとソラナへの流入は好調だった。
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧