はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

三菱UFJと連携し日本進出する米最大級仮想通貨取引所Coinbaseの影響とは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Coinbaseが三菱UFJと連携し金融庁に登録申請
アメリカ最大の仮想通貨取引所であるCoinbaseは、16年7月に同社に10億円強出資した、三菱UFJフィナンシャルグループ(以下、三菱UFJ)と連携し、日本市場の開拓を目指すと日経新聞が報じました。
Coinbase日本参入による影響
機関投資家(大口)に向けたサービスを展開するCoinbaseには、現在日本の仮想通貨業界にはまだないサービスが多く存在します。その影響で、金融機関の参入の加速を促すかもしれません。
Coinbaseとは
30カ国以上でフィアット建ての仮想通貨取引を提供するアメリカの最大手取引所。2018年4月には、Earn.comの買収に際し、自社の企業価値をおよそ「8,500億円」と算定するなどして話題になった。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

Coinbaseが三菱UFJと連携し金融庁に登録申請

アメリカ最大の仮想通貨取引所であるCoinbaseは、16年7月に同社に10億円強出資した、三菱UFJフィナンシャルグループ(以下、三菱UFJ)と連携し、日本市場の開拓を目指すと日経新聞が報じました。

仮想通貨交換業の登録を、年内に申請する予定とのことです。

一方で、申請を行なったとしても開設までは長い時間がかかりそうです。

コインチェックのハッキング事件以降、金融庁の審査基準が厳格化され、審査の時間が長引いている状況のためです。

現在、仮想通貨交換業の登録審査待ちは100社以上とも言われています。

しかし、日経新聞によると、コインベースは、そういった状況だからこそ、セキュリティーや投資家保護の安全性が強みになると判断し、参入を決めた、と報じられています。

Coinbase日本参入の魅力

Coinbaseが日本市場参入の魅力は、以下の3点でしょう。

  1. 法規制遵守
  2. 取引所のセキュリティ
  3. 板取引の提供

法規制遵守

Coinbaseは、bitFlyerも取得するNY州仮想通貨ライセンスBit Licenseを有し、約6年の仮想通貨取引所運営実績がある取引所となります。

Bit LicenseはあくまでもNY州に限定されたライセンスとなりますが、同社は、アメリカの州や国の規制当局とは協力関係にあり、提供するサービス、プロダクトは全て適切なライセンス下にある。と言及するなど法規制遵守の立場を重要視しています。

後述しますが、Coinbaseは仮想通貨取引所だけでなく、複数の仮想通貨、ブロックチェーン関連事業の展開を行う、または予定しており、法令遵守した上での事業展開力は、日本の仮想通貨市場を活気付かせる大きな原動力となる可能性があります。

また仮想通貨取引所でありながら、銀行ライセンスの取得を進めるために、米規制当局と協議を行うなど、世界的にしっかりとした規制が及んでいない仮想通貨の経済システムの中で、積極的に政府関係者との信頼関係の形成に取り組んでいます。

取引所のセキュリティ

兼ねてより高度なセキュリティを有する取引所として有名なCoinbase。

日本でCoinCheck以降、仮想通貨交換業者に対し重要視されている顧客資産管理と取引所プラットフォームのセキュリティと長い運営実績は、海外事業者でありながら日本の交換業者登録ライセンス取得実現に可能性を感じさせる魅力となります。

顧客も秘密鍵を管理することができるマルチシグシステムは撤廃を発表しているものの、98%以上の資産のオフライン管理、またオンライン管理のウォレットへのハッキングには全額保証の保険を設けるなど、管理体制にも徹底的に力を入れています。

板取引の提供

出典:GDAX

本日SBIが提供するSBIVCの限定公開が行われ、同社の取引プラットフォームにも注目が集まりましたが、日本国内の取引所の多くはほとんどが”代理販売形式”もしくは、板取引でも充実した取引量や流動性の欠如が目立つ状況があります。

ユーザー同士が相対して取引を行うことができる取引は、手数料の安さや流動性の高さが担保された状況でのスプレットの低さという魅力があります。

現状の代理販売形式によるユーザー不利の状況からの脱却を望む声も多く、大手取引プラットフォームの日本市場参入は、取引の面でも注目されることは間違い無いでしょう。

Coinbaseの派生プロダクト

Coinbaseは取引所の運営だけでなく、仮想通貨やブロックチェーン派生プロダクト、サービスの提供を行なっています。

日本でのサービス展開が行われるかは現時点ではわかりませんが、簡単にCoinbase社が提供、または予定しているプロダクト、サービスをまとめます。

  1. 仮想通貨eコマースプラットフォーム
  2. Coinbase Custody(Coinbase 保管サービス)
  3. Coinbase Markets(Coinbase 市場)
  4. The Coinbase Institutional Coverage Group (Coinbase 機関投資サービスグループ)
  5. Coinbase Prime(Coinbase プライム)
  6. OTCトレードデスクの開設
 

1の仮想通貨eコマースプラットフォームは、仮想通貨決済を行うためのものです。

Coinbaseで取り扱っている「ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン」が決済通貨として導入予定ですが、同一決済方法で複数通貨の決済導入ができるプラットフォームは魅力となります。

日本でも取引所による仮想通貨決済導入は進んでいますが、小売業者にとって利用する選択肢が広がることになります。

2から6は機関投資家(大口)に向けたサービスの展開ですが、現在日本の仮想通貨業界にはまだないサービスが多く存在します。

特に重要なのはCoinbase Custody(Coinbase 保管サービス)です。

カストディサービスは簡単に説明すると、顧客の代わりに資産を保管・管理するサービスで、米国大手金融機関が通貨の取引ではなく、先物などの派生商品に留まっている大きな理由とも言われています。

それほど仮想通貨資産管理は、リスクが高いと捉えられており、Coinbaseによるカストディサービスが米国だけでなく、日本での展開が始まれば、金融機関の参入の加速を促すかもしれません。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/02 火曜日
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
08:40
ハッキング被害から3.7億円相当回収、ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスがyETH関連のハッキングで盗まれた資産のうち約240万ドル相当を回収した。回収作業は継続中で被害者への返還を予定している。
07:35
mNAV1倍割れでも「最後の手段」に、ストラテジーがビットコイン清算条件を明示
ストラテジー社のフォンレCEOがビットコイン売却の具体的条件を初めて明言した。株価が保有資産を下回り資金調達が不可能になれば売却も選択肢の1つとなる。
07:05
ストラテジー、約2240億円の米ドル準備金を確保
ストラテジー社は、優先株の配当と負債の利子の支払いのために約2,240億円の米ドル準備金を確保したことを発表。目的を説明し、仮想通貨ビットコインの買い増しも報告した。
07:00
チェーンリンク初のETF、NY証券取引所に上場予定
仮想通貨チェーンリンク(LINK)に投資する上場投資信託(ETF)が12月3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始予定。NYSEアーカがグレースケール・チェーンリンク・トラストETFの上場を認証した。
06:45
米バンガードが仮想通貨ETF取引を解禁、5000万人超の顧客にアクセス提供へ
ブルームバーグが報じたところによると、世界第2位の資産運用会社バンガードは12月3日から仮想通貨を主に保有するETFとミューチュアルファンドの取引を許可。遂に長年の保守的姿勢から転換。
06:25
米下院共和党が仮想通貨の「ディバンキング問題」を追及、チョークポイント2.0報告書を公開
下院金融サービス委員会の共和党議員が12月2日、バイデン前政権による仮想通貨業界への組織的な銀行サービス拒否を批判する53ページの報告書を公表した。ストライクCEOの口座閉鎖事例なども議論を呼んでいる。
05:55
ビットコイン8.5万ドル割れ、個人買い増しとクジラ失速が鮮明に=アナリスト指摘
ビットコインは12月1日深夜8.4万台まで続落した。大口保有者の購入鈍化と日銀の植田総裁によるタカ派発言が圧力となり、4億ドル以上の清算が発生。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧