新NFT市場LooksRare、トークン分配報酬目的のウォッシュトレードで出来高急増か

取引量に応じてトークンを分配

先日10日にローンチされたNFT(非代替性トークン)プラットフォームLooksRareで、ウォッシュトレード(仮想売買による出来高水増し)が発生している模様だ。

今回のウォッシュトレードには、LooksRareで対象のNFTを売買すると、プラットフォームトークンのLOOKSを受け取れるシステムが関係している。

ウォッシュトレードとは

取引誘引を目的として、同一人物が同じ資産の売買両方の注文を発注するといった権利移転を目的としない取引のこと。株式などの投資取引においての仮想売買は、金商法に違反する相場操縦行為に当たる場合がある。

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LooksRareでは、4つのフェーズの取引(トークン)報酬が設定されている。現段階では約290万LOOKS(現在の価格でおよそ1,000万ドル(約11億円)が、1日の終わりに条件を満たしたトレーダーに分割配布される仕組み。

この取引量の割合に応じて配布されるトークンの量が決定することもあり、プラットフォーム全体の出来高の上昇(水増し)につながっている形だ。

ウォッシュトレードによるインセンティブ

匿名のNFTコレクターdingaling氏は、「ウォッシュトレードを引き起こす設計は一概に悪とは言えず、このケースはむしろ天才的」と肯定して見せた。

Dune Analyticsのデータによれば、13日時点で5.5億ドル相当のETHがLooksRare上で取引された。これは、最大手NFTマーケットプレイスであるOpenSeaの2.3億ドルを上回る水準であるが、その大半はウォッシュトレードによるものであり、データの歪みに対して批判の声もある。

Dune Analytics(OpenSea)

Dune Analytics(LooksRare)

一方、LooksRareの取引手数料2%は、LOOKSのステーキングを行っているユーザーに24時間以内に分配されるもので、14日時点でLOOKSのステーキングのAPR(年換算利回り)は、+978%の高利率となっている。

現時点では、イーサリアム(ETH)の取引手数料(Gas代)よりも、LooksRare利用で入手可能なLOOKSトークン報酬やWETHのステーキング報酬の価値が上回ると判断したトレーダーが、ウォッシュトレードを活性化させた可能性は十分にある。

先行者の仕組みを模倣したOpenSeaに対するヴァンパイア・アタックからのトークンエアドロップ(無料配布)、ウォッシュトレードを触発する構造とそれに伴う劇的な出来高と流動性急増。そしてステーキングの高APRで多くのユーザーを惹きつけたことは、知名度で大きく劣る仮想通貨業界の後発プラットフォームならではの初動とも言えるだろう。

ただし、将来的には採算がとれなくなる可能性があるという。

ウォッシュトレーダーの人数は不明であり、LOOKS自体の将来的な価格も予測できないためだ。dingaling氏はオーガニックボリュームが増加するにつれ、ウォッシュトレードは減少すると予測している。

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