はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ロシア中銀、デジタルルーブルの試験開始 仮想通貨には否定的姿勢を維持

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ロシア中銀、CBDCの試験プログラム開始

ロシアの中央銀行は15日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるデジタル・ルーブルの試験プログラムを開始したと発表した。市民同士が、デジタルルーブルによる最初の送金を成功させたという。一方で、ビットコインなど民間の暗号資産(仮想通貨)については批判的な姿勢を崩していない。

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

▶️仮想通貨用語集

発表によると、これまでに、12の銀行が試験に参加する意向を示しており、そのうち3つの銀行が、すでにCBDCプラットフォームに参加している。今回2社が、銀行のモバイルアプリを利用した顧客間のデジタルルーブル取引に成功した格好だ。

ユーザーは、モバイルアプリでデジタルルーブルのプラットフォーム上にウォレットを開設し、口座の資金をデジタルルーブルに変換したり、他のユーザーに送金を行ったりできる。他の参加銀行も、必要なITシステムを整備した後に、試験に参加する見込みだ。

今後の計画

体制としては、ロシア中央銀行が、デジタルルーブルの発行元となり、プラットフォームの運営元でもある。

ロシア中銀のオルガ・スコロボガトワ第一副総裁は、次のように語った。

デジタルルーブルのプラットフォームは、市民、企業、政府にとって新しい利便性を提供する。

市民にとっては、デジタルルーブルでの送金は無料で、国内のどの地域からもアクセスできる。企業は、コストを削減したり、革新的な製品・サービスの開発機会を創出することができるようになる見込みだ。政府にとっても、特定ユーザーへの支払いや予算の支払いを管理する新しい方法になるだろう。

ロシア中銀は、今後段階的にプラットフォームを開発していくとも説明している。

第1段階では、デジタルルーブルの発行、デジタルウォレット、市民間の送金などをテスト。第2段階では、商品・サービスや公共サービスの決済、スマートコントラクトの実装、財務省との連携などを検証する。

さらに将来的は、オフライン決済や、金融業者などとの連携、ロシアに居住していないユーザーのデジタルルーブル取引もテストしていくという。

仮想通貨の禁止を主張

ロシア中銀は、CBDCプラットフォームの開発を進める一方で、ビットコイン(BTC)など民間の仮想通貨には依然として批判的な姿勢を崩していない。

同国では、仮想通貨を禁止したい中銀と、規制を導入して許可したい政府との間で意見が相違している状況だ。

関連ロシアの政府と中銀、仮想通貨規制案の合意に至らず

財務省は、禁止せずとも規制することで国民は守られるとしている。一方で、フォーブスの報道によると、ロシア中銀は財務省に、仮想通貨承認に反対する書簡を送った。

ロシア中銀は、一般の投資家が、銀行を通じて仮想通貨を取引することを認めると、「政府の保護という幻想」が生まれると主張している。また仮想通貨を「事実上のねずみ講」だとも言及、仮想通貨産業は、ロシア経済に本当の意味での利益をもたらさないだろうと続けた。

仮想通貨の規制をめぐって、ロシア政府の中で統一的見解が得られるのは、まだ先になるかもしれない。

ウクライナ情勢

ロシアは17日、ウクライナ問題についてアメリカに回答したという文書を公開している。

その中でロシアは、ウクライナに侵攻する意図も計画もないと改めて否定。その一方で、NATO(北大西洋条約機構)の東方拡大停止などの要求に対して、米国が建設的に対応していないと指摘、中東欧からの米軍撤収やウクライナへの武器提供の中止などを要求した。

また、ウクライナがNATOに加盟すれば、米国およびその同盟国と、ロシアとの武力衝突を引き起こすことになる可能性があると牽制している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧