はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

フィッシング詐欺を受けたDeFianceのウォレット、DAO決定で15億円の仮想通貨損失を防止

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

権利確定前の仮想通貨に救済措置

今週初め、著名な仮想通貨VCがフィッシング攻撃により複数のモバイルウォレットから総額170万ドル(約2億円)以上の暗号資産(仮想通貨)が奪われた。セキュリティ侵害を受けたウォレットの一つは1,330万ドル(約15億円)相当の権利確定前のLidoトークン(LDO)を有していたため、Lidoを管理するDAO(自立分散型組織)が確定権利前のトークンをバーン(焼却)する形で被害の拡大を防いだことが明らかになった。

3月22日、DeFiance CapitalのファウンダーであるArthur0xが管理するモバイルウォレットから、総額170万ドル(約2億円)相当のNFT(非代替性トークン)と仮想通貨が盗まれていた。ポートフォリオ企業を装ったEメールを媒介とするフィッシング攻撃が原因とされている。別のウォレットもハッキングされ、DeFiance Capitalが保有する総額72万ドル(約8000万円)相当のLidoトークン(LDO)が売却された。さらに、このウォレットは1,330万ドル(約15億円)相当のLidoトークン(LDO)の未確定権利を有していたため、ハッカーは権利が確定したLDOを断続的に売却していた。

ハッカーによる売却行為を阻止するため、DeFiance Capitalの代表者はセキュリティ侵害を受けたアドレスに紐づくLDOの未確定権利を凍結する提案をLido DAOのガバナンスフォーラムに提出。議論の末に、権利未確定分のLDOをバーンし、その後に同ファンドが管理する新しいウォレットに割り当てる対応策が作られた。

この提案は24日の投票で満場一致で可決しており、権利未確定分の 3,691,500 LDOがバーンされた。今後、同数のトークンがファンドの管理下に戻されることになる。結果、DeFiance Capitalの本件による被害総額は推定242万ドル(約2億6,000万円)以上と見られるが、1,330万ドル(約15億円)が盗難の脅威から救出された格好となっている。

関連:人気NFT数十点がモバイルウォレットから不正流出、OpenSeaで売却される

フィッシング詐欺の脅威

仮想通貨投資家を標的とするフィッシング詐欺の事例が多発しており、あらゆるユーザーにとって注意が必要だ。今年2月には、大手NFTマーケットプレイスOpenSeaを偽装したEメール内のリンクから、ユーザーの個人情報(コントラクト署名)を引き出す手口で、総額3億円以上(300万ドル)相当のNFTが不正流出した。

フィッシング詐欺とは

偽リンクから利用者を騙し、偽のホームページに誘導して、認証情報やクレジットカード番号、口座情報(ユーザID、パスワード等)といった重要な個人情報を詐取するサイバー犯罪。

▶️仮想通貨用語集

また、2020年には日本の仮想通貨取引所を装った不審なメールが配信された事例がある。暗号資産交換業者BTCBOXはログインメールアドレスやパスワード等の情報入力を促すフィッシングサイトへ誘導するものとして、本物のサイトによく似せた偽サイトへの誘導に注意するよう促していた。

関連:フィッシングメール、日本の仮想通貨取引ユーザーを標的に【注意喚起】

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/15 月曜日
19:10
CoinDesk JAPAN運営のN.Avenue、独自ブランド「NADA NEWS」へのリブランディングを発表
N.Avenue運営のWeb3メディア「CoinDesk JAPAN」が2026年より独自ブランド「NADA NEWS」へリブランディング。メディア・コミュニティ・暗号資産インデックスを統合し、日本のデジタル資産市場向け情報基盤を構築する。12月下旬グランドオープン予定。
17:41
分散型AIトークンのFET、 Binance Japanで取扱い開始【国内初】
Binance Japanが国内初となるFET(Artificial Superintelligence Alliance)の取扱いを開始。本記事ではASIアライアンスの概要、FETの用途、将来性、想定されるリスクを解説する。
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧