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不正流出受けた「アクシーインフィニティ」、アップグレード版の発表を1週間延期

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アップグレード版「Origin」まもなくリリース

イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを基盤にするNFTゲーム「Axie Infinity(アクシーインフィニティ)」は31日、アップグレード版「Origin」を4月7日にリリースすると発表した。ハッキングを受け、当初の予定から一週間延期された格好だ。

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延期は、ゲームのエコシステムから23日に、約6億2,200万ドル(約760億円)の暗号資産(仮想通貨)が不正流出したことが背景にある。

何者かがバリデータの秘密鍵を盗み、出金を行ったもので、現在調査や資産を取り戻す試みがなされているところだ。なお、アクシーインフィニティの開発スタジオSky Mavisは、影響を受けたユーザーに全額償還することを約束している。

一部の資金は、攻撃者のウォレットからFTXなど中央集権型取引所へ送金されたことが確認されており、Sky MavisのJeff Zirlin共同創設者は30日、「ハッキングした者が特定され、裁判にかけられる可能性もある」と述べた。

関連:「アクシーインフィニティ」のRoninブリッジ、700億円超相当の仮想通貨が不正流出

アクシーインフィニティとは

NFTのキャラクターを育成したり戦わせたりするゲーム。ベトナムのゲームスタジオSky Mavisが開発。

プレイヤーがゲームで仮想通貨を獲得し、それを現地の法定通貨に変換できる「Play-to-earn」という仕組みが備わっており、フィリピン、インドネシア、ブラジルなどの国々で21年夏に参加者が急増。ゲームに参加するには、最初にNFTキャラクターを入手するためにETHを支払う必要がある。

▶️仮想通貨用語集

アクシーインフィニティは公式発表で、次のように説明した。

セキュリティ侵害の影響で、リリース日を1週間ずらすことにした。ゲームは立ち上げられる状態だが、エンジニアリングとセキュリティのチームが、今回のセキュリティ侵害の影響を詳細に調査するための時間を作ることに決めた。

「Origin」は無料で遊べる機能も導入

アクシーインフィニティのアップグレード版「Origin」は、アート、ゲームや戦闘のメカニズム、ストーリーなど様々な面で刷新されたものになる。YouTubeではトレイラーも発表された。

大きな特徴として「Origin」では、スターターと呼ばれるモンスターが用意されており、これを使って無料で遊べることがある。これまで、アクシーインフィニティを始める前にはNFTキャラクターを購入するという初期投資が必要で、参入のハードルになっていた。

このスターターモンスターはNFTではないため、プレイヤーはゲームプレイの報酬としてもらえるトークン「スムーズ・ラブ・ポーション(SLP)」を獲得することはできないものの、無料でゲームを体験することができる。

公式発表によれば、Originはまず、アルファ版としてリリース。アルファ版は、正式リリース前にゲームをさらに改良するために、プレイヤーの意見を集める期間だ。この期間は、SLPやAXSなどのトークン報酬は付与されない見込みである。

現在のバージョンでプレイヤーが保有しているアクシー(ゲーム内キャラクター)はOriginになってからも使用することができるという。

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