ジャスティン・サン氏、トロンのステーブルコインUSDDの計画を発表

100億ドルの準備金を用意

暗号資産(仮想通貨)トロン(TRX)の創設者ジャスティン・サン氏は21日、新たにトロン基盤のステーブルコイン「USDD」を5月5日に発行・流通させる計画を発表した。

USDDは、アルゴリズムにより1ドルの価値を維持するタイプのステーブルコイン。価格変動が裁定取引(アービトラージ)の機会を創出すると、トロン(TRX)を出し入れしてUSDDの価格が1ドルを維持するように機能する。

また、ブロックチェーン業界の起業家から調達した1.2兆円(100億ドル)規模の準備金が設けられ、Tron DAO(分散型自律組織)が管理する。担保資産は明かされていないが、「流動性の高い資産」がTRXと共に保有されるという。

USDDはトロンに加え、イーサリアム(ETH)とBNBチェーンでも流通予定。リリースによると、ブロックチェーン産業の著名な機関がUSDDの受け入れ体制を整えているという。

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年利30%の無リスク金利

USDDは「年利30%の無リスク金利」と特徴付けられており、TerraUSD(UST)の預金に20%程の安定利回りを提供する「Anchor Protocol」に匹敵する。

USTはテラ(LUNA)を使って供給量を調節するアルゴリズム型のステーブルコイン。さらには、USTの準備金として100億ドルのビットコイン(BTC)を取得する戦略を先行するなど、USDDと類似点は多い。

USDDもUSTも発行プロセスは全てブロックチェーン上で行われる「非中央集権」を強みとする。テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)と異なり、償還、管理、保管を中央機関に依存しない。

AnchorとUSTの開発を主導するTerraformLabsのDoKwon共同創設者はトロンのステーブルコインに好意的な反応を示しており、「あらゆるブロックチェーンが分散型ステーブルコインを導入するようになる」と述べた。これを受けて、ジャスティン・サン氏もUSTとUSDDのコラボレーションの可能性をのぞかせている。

ジャスティン・サン氏は17年にTRXのICO(イニシャル・コイン・オファリング)トークンセールで約80億円(7,000万ドル)を調達し、18年にトロンのメインネットをローンチした。18年にP2Pファイル転送用プロトコルBitTorrentを約135億円(1億2,000万ドル)を買収すると、19年にはウォーレン・バフェット氏と会食を行う権利を歴代最高額約5億円(457万ドル)で落札して注目された。

昨年末にジャスティン氏がカリブ海の島国グレナダの世界貿易機構(WTO)常駐代表に任命されると、バイナンスのChangpeng Zhao最高経営責任者(通称、CZ)やテザー社のPaolo Ardoino最高技術責任者(CTO)が祝福のコメントを寄せていた。

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