アプリケーション専用のブロックチェーン
ポリゴン(MATIC)は22日、アプリケーション専用のブロックチェーン構築ツール「Polygon Supernets」を発表した。また、約120億円(1億ドル)の導入支援ファンドを設立した。
Polygon Supernetsはカスタム可能なブロックチェーン構築ツール「Polygon Edge」から派生したサービス。より分散された、かつパフォーマンスの高いブロックチェーンネットワークを持ちたいと考えるEdgeユーザーにポリゴンの「Shared Security(共有セキュリティ)」レイヤーを導入することを特徴とする。
ポリゴンでは、ブロックチェーン上の取引を検証するバリデーターに対し、暗号資産(仮想通貨)MATICで報酬を付与するPoSという分散合意アルゴリズムを採用している。
Shared Securityにより、個別のSupernetで発生した取引(トランザクション)は、ポリゴンのバリデーターネットワークが検証するよう設定できる。初日から高度なセキュリティが確保されるため、プロジェクトにとって本来のプロダクトや目標実現に専念できる利点がある。
Polygon Supernetsでは独自にバリデーターを設置する「Sovereign(主権型)」も選択できる。将来的にはイーサリアム(ETH)のセキュリティに準拠したレイヤー2スケーリングソリューション「Rollup(ロールアップ)」も選択可能になるという。また、Edgeが今後提供するブリッジ機能を介して、Supernet同士やイーサリアム(ETH)メインネットとの相互運用も可能になる計画だ。
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120億円の導入支援ファンド
Supernetsの普及を目的に、ポリゴンは助成金や流動性マイニングを支援する約120億円(1億ドル)のエコシステムファンドを立ち上げた。ポリゴンのMihailo Bjelic共同創業者は、「ブロックチェーン開発の複雑性を抽象化する一方で、拡張性と個別性を提供する」Polygon Supernetsが、Web3.0の採用拡大に貢献すると述べている。
既存のブロックチェーンが、自身が抱えるバリデーターネットワークを活用する事例は増えている。アバランチ(AVAX)ではネットワーク内の複数のノードで構成される「サブネット」を使い、個別のブロックチェーンを作成できる。21年3月にアバランチ財団は、最大400万AVAX(340億円相当)規模のインセンティブプログラム「Avalanche Multiverse」を開始していた。
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