米超党派議員ら、仮想通貨の規制を明確化する法案提出

規制をより明確にしてイノベーションを促進

米国の超党派議員らは28日、デジタル商品取引法(DCEA)を提出したことを発表した。この法案は、暗号資産(仮想通貨)のイノベーションを促進し、消費者を保護しながら、規制の不確実性を低減する枠組みを構築することを目的としている。

法案は、仮想通貨市場に対する、米商品先物取引委員会(CFTC)と米証券取引委員会(SEC)の管轄権をより明確にすることも定めるものだ。

背景としてこれまで米国では、商品(コモディティ)を規制するCFTCと、証券を規制するSECの間で、仮想通貨に対する管轄権が不明確であることが指摘されてきた。

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法案を主導したのはグレン・トンプソン議員(共和党)で、ロー・カンナ議員(民主党)、トム・エマー議員(共和党)、ダレン・ソト議員(民主党)も名前を連ねている。

今回の法案は、CFTCが商品デリバティブ市場を規制するための、既存の商品取引法を基盤としており、仮想通貨などデジタルコモディティを扱う取引所に対して、連邦政府のライセンス制度を導入する。

CFTCに、デジタルコモディティの現物市場を提供する取引所をデジタルコモディティ取引所(DCE)として登録し、規制する権限を与えるものだ。

法案は、DCEがレバレッジ商品や、一般公開前に個人に配布されるデジタルコモディティを販売する場合、CFTCに登録することを規定している。こうした商品を提供しない場合、CFTCへの登録は不要で、各州の送金業者ライセンス制度を通じて規制・監督を受けることができるという。

ライセンス登録するDCEには、取引活動の監視、最低資本金、情報公開、利益相反回避、サイバーセキュリティ対策その他の要件が義務付けられる。

CFTCとは

商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する機関。

▶️仮想通貨用語集

CFTCとSECの管轄権をめぐって

法案は、次のように管轄権に関する内容も盛り込んだ。

CFTCとSECの間に明確な管轄権を設け、(仮想通貨など)デジタルコモディティを、ライセンス取得取引所で取引できるかどうかを評価し、より協力的で柔軟なプロセスを確立する。

それにより、新しいデジタル商品の市場投入方法をより簡便なものにする。

法案は、証券や、ある事業に対する投資などを表すデジタル資産に対する、SECの権限に影響を与えるものではないという。証券などに該当する場合は、SECが管轄権を持つことを認める形だ。

一方で、あるデジタル資産が、証券に典型的に関連する権利や義務を伴わない場合、それは「デジタルコモディティ」とみなされ、CFTCの規制制度の対象になるとしている。法案は他に、新たなデジタルコモディティを上場させる要件なども規定した。

法案に名前を連ねたダレン・ソト議員は次のように説明している。

デジタルコモディティ市場が、イノベーションと消費者保護を促進するためには、規制を明確にすることが重要だ。何が証券で何がコモディティなのか曖昧な現在の規制のせいで、革新的な企業は、立ち上げコストの最大50%を弁護士費用に費やしている。

今回の法案「デジタル商品取引法」が、デジタルコモディティの市場に参加するすべての人に、必要な消費者保護、連邦政府の監督、規制の明確化を提供するのはそのためだ。

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