はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米財務省、初めて仮想通貨ミキサーを制裁対象に指定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

OFAC、仮想通貨ミキサーに制裁発動

米財務省外国資産管理局(OFAC)は6日、初めて暗号資産(仮想通貨)ミキサーに制裁措置を発動したことを発表した。このミキサー「Blender.io」は、北朝鮮のハッカーグループなどが資金洗浄に使用していたものだ。

外国資産管理局(OFAC)とは

英語でThe Office of Foreign Assets Controlで略称はOFAC。米財務省の所属機関。米国の対外・安全保障政策に基づいて、経済制裁の実施を司っている。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨ミキサーは、様々な取引を混ぜ合わせることで、仮想通貨の出所、送金先、カウンターパーティを難読化するサービス。プライバシーを保護することが目的だが、違法な行為者に利用されることが度々ある。

北朝鮮のハッカーグループが使用

公式発表によると「Blender.io」は、北朝鮮のハッカーグループ「ラザルス」が3月に、人気NFTゲームAxie Infinity(アクシーインフィニティ)から盗んだ資金を洗浄することにも使われていた。

「Blender.io」は、ラザルスがアクシーインフィニティから不正に得た約760億円の仮想通貨のうち、約27億円(2,050万ドル)を超える資金の洗浄に使用されていたという。

またOFACの調査によると、「Blender.io」は2017年の開設以来、約653億円(5億ドル)以上のビットコイン(BTC)送金を支援してきた。Trickbot、Conti、Ryuk、Sodinokibi、Gandcrabなどロシアに関連するランサムウェアグループも、「Blender.io」を介して資金洗浄を行っていたとされる。

ランサムウェアとは

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

米国のブライアン・ネルソン財務次官(テロ・金融情報担当)は、今回の制裁措置について次のように述べている。

米財務省は本日、初めて仮想通貨ミキサーを制裁対象とした。不正な取引を支援する仮想通貨ミキサーは、米国の国家安全保障上の利益に対する脅威となる。

我々は北朝鮮による不正な金融活動に対して行動を起こしていくものであり、国家が後援する盗難や、その盗難資金のマネーロンダリングを可能にするものを許さない。

制裁措置により、米国内にある「Blender.io」のすべての財産および財産に対する権利は凍結される。また、米国人による、あるいは米国内での「Blender.io」の利益や財産に関わる全ての取引は、OFACが許可しない限り禁止されることになるという。

アクシーインフィニティから流出した資金の多くは、イーサリアムのミキシングサービス「Tornado Cash」にも送られたとみられる。Tornado Cashは、これを受け、ブロックチェーン分析企業チェイナリシスが提供する、制裁対象アドレスからのアクセスをブロックするツールを使うとの対応を発表していた。

関連米財務省、北朝鮮ハッカー集団の仮想通貨アドレス3つを制裁対象に追加

仮想通貨アドレスも制裁対象

OFACは同6日、北朝鮮関連の制裁対象リストに、46のビットコインアドレスと12のイ―サリアム(ETH)アドレスを掲載。ビットコインアドレスは「Blender.io」に関連し、イーサリアムのアドレスは、ラザルスに関連するとしている。

OFACは2019年9月より、北朝鮮のハッカーグループ「ラザルス」を制裁対象としてきた。武器取引にも関与する北朝鮮政府の情報機関との関連を特定したことが背景にある。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。
13:50
シティ、ステーブルコインとビットコインETF向けカストディを検討
シティグループがステーブルコインの裏付資産カストディや仮想通貨ETF関連サービスの提供を検討。議会法案成立を受け大手金融機関の参入加速。
13:20
今秋はアルトコインシーズン本格化か=コインベース分析
コインベースが今後本格的なアルトコインシーズンへ移行すると予測。個人投資家のキャッシュ蓄積や、イーサリアムへの関心の高まりなどを分析した。
11:46
ビットコイン一時急落、米財務長官の方針転換で市場動揺か
スコット・ベセント財務長官の相次ぐ発言変更でビットコイン市場の混乱を招いた。13日の購入否定から14日の取得検討表明まで24時間で方針転換となった。機関投資家のコインベース購入比率75%も話題に。
11:25
イーサリアム、BTC建てで強気転換も売り圧力増加の兆候=クリプトクアント分析
イーサリアムがビットコインに対して強気サイクル入りし投資家需要が急増。一方で取引所への流入増加により利確の動きが活発化し警戒感高まる。
10:55
楽天、NFTチケットでスポーツ観戦チケットの公式リセール開始
楽天グループが運営するRakuten NFTは、楽天イーグルスとヴィッセル神戸の公式チケットリセールにNFT技術を導入。ブロックチェーンによる偽造防止と取引透明性を確保し、出品者による自由な価格設定が可能に。2025年9月から順次開始。
10:02
仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの材料とは? Bitwise分析
Bitwise最高投資責任者が、仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの要因を指摘した。今後ビットコインなど市場の価格を押し上げる可能性があるとしている。
09:45
トルコの仮想通貨取引所BtcTurk、70億円超相当の資産が不正流出か
仮想通貨取引所BtcTurkは、ウォレットで異常が検知されたとして仮想通貨の入出金を一時停止。70億円超相当の資産が不正流出した可能性が指摘されている。
09:10
カインドリーMD、「中本」と合併完了 800億円調達でビットコイン財務戦略開始
カインドリーMDがナカモト・ホールディングスとの合併を完了し、5億4000万ドルを調達。デビッド・ベイリー氏がCEOに就任し、ビットコイン財務戦略を本格展開。
08:50
米財務長官の発言でビットコイン急落、準備金政策の行方と市場の反応|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは14日夜、ベッセント米財務長官が連邦政府のビットコイン準備金について、150億〜200億ドル相当と評価される没収資産のみで構築し、新規購入を否定すると発言したことに加え、FRBへの利下げ要請を行わない方針を示したことから急落した。
07:30
コインベース、デリビット買収完了で仮想通貨デリバティブ最大手目指す
コインベースがデリビット買収を完了し、590億ドルの建玉と年間1兆ドル超の取引量を統合。仮想通貨デリバティブ市場のグローバルリーダーへ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧