大手取引所バイナンス、仮想通貨テラ(LUNA)やUSTの出金を一時停止

テラ銘柄の出金停止

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは10日、テラ(LUNA)およびテラUSD(UST)の出金を一時停止する方針を発表した。

バイナンス側はテラネットワークのトランザクション詰まり(渋滞)に伴い、出金取引が殺到したことが原因であると説明。「ネットワークの正常化と出金取引依頼の減少」が確認され次第、出金再開を発表するとしている。

USTはステーブルコインの中では、テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)に次ぐ第3位の時価総額有する主要通貨。時価総額TOP20にも名を連ねており、独自のマーケットメイカーで機能し、テラ(LUNA)をバーンするアルゴリズムによって米ドルへの連動(ペッグ)を維持する無担保型のステーブルコインだ。

ステーブルコインとは

ボラティリティの高い従来の仮想通貨とは違い、一定の価格帯を保つことを目的とした暗号資産の一種。米ドルなどの担保資産の裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、分散型ステーブルコインのDAI、アルゴリズムを利用した無担保型のステーブルコインUST、USDDといった複数種類が存在する。

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USTのディペッグ

USTは本来、1UST=1米ドルの価格を保つよう設計されているが、先週末にかけて一時デペッグが発生、その後乖離がさらに大きくなり、一時0.6ドル(60セント)を下回る場面も見られた。(執筆時点では80セント台)

出典:TradingView

USTのペッグを保つために利用されるテラ(LUNA)も連動する形で前日比-46%急落するなど、相場全体の懸念材料となっている。特に、テラエコシステムの準備金を管理する非営利組織であるLuna Foundation Guard(LFG)の保有するビットコイン(BTC)売却に関する憶測も飛び交っている。

CoinPost提携メディアThe Blockのリサーチ部門ディレクターであるLarry Cermak氏は以下のようにコメントした。

Jumpまたは、Alamedaが2,600億円(20億ドル)相当の資金で、USTへのベイルアウト(財政支援)を提供するという憶測が広まっている。信憑性に関わらず、このような憶測が広まるのは理に叶っている。

奇跡的に、UST価格が仮に1ドルに復帰できたとしても、失われた信頼は取り返しが付かないだろう。

個人的には、状況が改善するためにはUSTが完全に(または限りなく)担保型の仕組みに切り替えることが必要だ。さもなければ、USTは次第に利用されなくなるのではないか。

また、ParadigmのリサーチャーやMakerDAOのデレゲーターを兼任するHasu氏は「事態の結末に関わらず、USTはもはや分散型と呼ばれるべきではない」と指摘。「一部担保資産も単一団体によって管理されており、独断で市場を操作を行うために利用され得る点において、(米金融政策を決める)FRBの10倍悪い」などと批判した。

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