はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

エルサルバドル、44ヶ国の金融当局関係者がビットコイン決済を体験

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインに触れる

エルサルバドルの「ビットコインビーチ」で19日、44カ国の中央銀行および金融当局の関係者がビットコイン・ウォレットを使用し、実際の支払いを体験したことが話題になっている。

ビットコインビーチとは

エルサルバドルの海沿いのエルゾンテ村(El Zonte、人口約3,000人)を指す。2019年初頭に匿名人物から10万BTCという巨額の寄付を受け、ビットコイン決済の導入を推進。日常使いできるよう少額決済に対応することで、独自の経済圏の確立を目指している。

▶️仮想通貨用語集

エルサルバドル共和国は21年9月、世界で初めてビットコインを法廷通貨化法案を施行し、米ドルとともに法定通貨採用した中央アメリカの国だ。

昨今では、金融市場の地合い悪化により大量保有するビットコイン(BTC)の大幅下落で債務不安(デフォルトリスク)を抱えるとの指摘もある中、エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は、金融当局者らがビットコイン体験を楽しんでいる様子を一連のツイートで投稿。

「ビットコイン(BTC)決済を行う中央銀行家はカッコ良く映る」

(集合場面では)「44カ国の中央銀行家は”ビットコイン”と叫んだ」

印象的なツイートと画像から、一時は「ビットコインの導入について議論するために関係者が一堂に会した」との解釈が流布したが、実際には金融包摂を推進する団体「Alliance For Financial Inclusion(AFI)」の会合での一場面だった。AFIは、中央銀行および金融規制機関が主導している。

5月16日から19日にかけて、32の中央銀行と12の金融当局が招待され、 AFIのデジタル金融サービス作業部会(DFSWG)と中小企業金融作業部会(SMEFWG)がエルサルバドルの首都、サンサルバドルで開催された。今回の参加国には、中南米からパラグアイやコスタリカなど、アジアからはパキスタンやネパール、アフリカからはエジプト、ナイジェリア、ケニアなどが含まれている。

関連:サーファーの楽園に「ビットコイン村」仮想通貨の経済基盤導入へ

関連:ビットコインが法定通貨になったエルサルバドルへ行ってみた|体験記寄稿1

百聞は一見に如かず

ビットコインビーチ・ウォレットを開発したソフトウェア企業「Galoy」は、注目を集めた今回のイベントについて、「各国の中央銀行関係者がエルサルバドルを訪れたのは、ビットコインを議論するためではなかった」と題したブログ記事を発表。

AFIのメンバーは、「発展途上国や新興国経済における民間デジタルマネー(仮想通貨、暗号資産、デジタル決済トークン、ステーブルコインなど)の普及を規制・監督するための金融規制当局の立場や新しいアプローチについて検討」する目的を持って、今回の会合に参加した。

一方、ビットコイン関連では、ビットコインビーチの説明とライトニングネットワークの紹介が1度だけ行なわれた。会場では合わせて、ビットコインビーチウォレットのチームが、参加者にライトニングウォレットのダウンロードと使用方法を説明したという。

会合の4日目に、参加者一向はエルゾンテ村に移動、「ココナッツとコーヒーの代金」を支払ったり、ATMでビットコインをドルに交換する方法などを体験した。Galoyは「中央銀行家グループは、実体験を通して、現在の金融システムから取り残された人々のためにビットコインができることを目の当たりにしている」と指摘。

今回の会合はビットコインのイベントではなく金融包摂のイベントだったと強調した上で、次のようにまとめた。

ビットコインは偶然にも、世界で最も包括的な金融ネットワークなのだ。

実際にビットコインを体験した、途上国の金融当局関係者が、今後どのような判断を下し行動していくのか、今後の動きに注目したい。

関連:IMF、エルサルバドルにビットコインを法定通貨から外すよう催促

関連:ビットコイン開発者の新会社JAN3、エルサルバドルの「ビットコイン・シティ」で政府と覚書締結

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/15 金曜日
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。
13:50
シティ、ステーブルコインとビットコインETF向けカストディを検討
シティグループがステーブルコインの裏付資産カストディや仮想通貨ETF関連サービスの提供を検討。議会法案成立を受け大手金融機関の参入加速。
13:20
今秋はアルトコインシーズン本格化か=コインベース分析
コインベースが今後本格的なアルトコインシーズンへ移行すると予測。個人投資家のキャッシュ蓄積や、イーサリアムへの関心の高まりなどを分析した。
11:46
ビットコイン一時急落、米財務長官の方針転換で市場動揺か
スコット・ベセント財務長官の相次ぐ発言変更でビットコイン市場の混乱を招いた。13日の購入否定から14日の取得検討表明まで24時間で方針転換となった。機関投資家のコインベース購入比率75%も話題に。
11:25
イーサリアム、BTC建てで強気転換も売り圧力増加の兆候=クリプトクアント分析
イーサリアムがビットコインに対して強気サイクル入りし投資家需要が急増。一方で取引所への流入増加により利確の動きが活発化し警戒感高まる。
10:55
楽天、NFTチケットでスポーツ観戦チケットの公式リセール開始
楽天グループが運営するRakuten NFTは、楽天イーグルスとヴィッセル神戸の公式チケットリセールにNFT技術を導入。ブロックチェーンによる偽造防止と取引透明性を確保し、出品者による自由な価格設定が可能に。2025年9月から順次開始。
10:02
仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの材料とは? Bitwise分析
Bitwise最高投資責任者が、仮想通貨市場がまだ織り込んでいない4つの要因を指摘した。今後ビットコインなど市場の価格を押し上げる可能性があるとしている。
09:45
トルコの仮想通貨取引所BtcTurk、70億円超相当の資産が不正流出か
仮想通貨取引所BtcTurkは、ウォレットで異常が検知されたとして仮想通貨の入出金を一時停止。70億円超相当の資産が不正流出した可能性が指摘されている。
09:10
カインドリーMD、「中本」と合併完了 800億円調達でビットコイン財務戦略開始
カインドリーMDがナカモト・ホールディングスとの合併を完了し、5億4000万ドルを調達。デビッド・ベイリー氏がCEOに就任し、ビットコイン財務戦略を本格展開。
08:50
米財務長官の発言でビットコイン急落、準備金政策の行方と市場の反応|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは14日夜、ベッセント米財務長官が連邦政府のビットコイン準備金について、150億〜200億ドル相当と評価される没収資産のみで構築し、新規購入を否定すると発言したことに加え、FRBへの利下げ要請を行わない方針を示したことから急落した。
07:30
コインベース、デリビット買収完了で仮想通貨デリバティブ最大手目指す
コインベースがデリビット買収を完了し、590億ドルの建玉と年間1兆ドル超の取引量を統合。仮想通貨デリバティブ市場のグローバルリーダーへ。
07:20
イーサリアム、ステーキング解除待ちの数量が4500億円相当に
仮想通貨イーサリアムのブロックチェーンは、ネットワークからの退出を待つバリデータのETHの数量が増加傾向に。売り圧増加の可能性など背景の分析が行われている。
07:05
イーサリアムICO時代の大口投資家が大規模利確か、1週間で30億円相当を取引所へ送金
イーサリアムICO参加者が仮想通貨取引所へ大量のETHを送金。4日間で2000万ドル以上の利確行動が確認された。
06:10
グーグル、BTCマイニング企業テラウルフの株式を8%取得へ
ビットコインマイニング企業テラウルフがフルイドスタックと10年契約を締結し、グーグルが18億ドル保証で8%株式取得へ。
05:45
ベッセント米財務長官、ビットコイン準備金の予算中立的取得方針を再確認
米財務長官がフォックスビジネス発言後にX投稿で軌道修正し、押収仮想通貨資産を基盤とした予算中立的な追加ビットコイン取得検討を正式表明した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧