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Harmonyブリッジ資金流出、被害者への補償にONEトークンの発行を提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Harmony(ONE)の補償プラン

6月にブリッジングサービス「Horizon Bridge」から総額135億円(1億ドル)分の暗号資産(仮想通貨)が不正流出した件について、Harmony(ONE)開発チームが27日に補償プランを提案した。

補償プランの要旨は、新たにONEトークンを増刷し、ハッキングによる損失を受けたユーザーに補填するというもの。ただし、ONEの供給量の増加による市場価値への影響を抑えるため、3年間かけて毎月配布される条件が付帯する。

その上で、具体案は2つ設けられており、補償割合に応じて増刷されるONEの数量が異なる。被害総額の100%を補填するプラン①は約49億ONEを発行、50%を補償するプラン②は約24億ONEを発行し、どちらも3年間かけて毎月均等にリリースしていく。

どちらのオプションも発行量はハッキング以前のスナップショット取得時のトークン価格(2ドル)で算出される模様。「1,000ドルを失ったウォレットは、合計50,000 ONEトークンを受け取る」と説明されている。ONEの価格が仮に下落しても、配布数量は固定となる。

Harmonyチームは、補償案についてコミュニティからのフィードバックを求めており、その後に8月1日から8月15日にかけてONE保有者によるコミュニティ投票が実施される。

関連:Harmonyブリッジ資金流出、北朝鮮ハッカー集団の手口と類似性

Horizon Bridgeへのハッキング

Harmony(ONE)のエコシステムで構築された「Horizon Bridge」は、イーサリアム(ETH)のブロックチェーンやBNBチェーンとの間で資産移動に使用されるブリッジングサービス。イーサリアム上で米ドル・ステーブルコイン(USDC)をロックアップするとHarmonyのトークン規格(HRC20)のUSDCを受け取って運用したり、元のチェーンに戻すこともできる。

日本時間23日21時頃、イーサリアム・チェーン上で同ブリッジから14種類のトークンで計135億円(9,900万ドル)相当が流出。約65,000のウォレットが被害を受けた。

27日の提案書によると、盗まれたトークンの一部がHarmonyエコシステムの分散型融資プロトコルでローンの担保に使用され、貸し出された資金が不良債権化する二次被害が発生。補償の一環として、影響を受けたプロジェクト向けに「8,600万ONEが発行される可能性がある」と加えている。

コミュニティの反応は

提案に対するコミュニティの反応は概ね否定的だ。供給量増加によるONEの資産価値の低下を多くの投資家は懸念している。

CoinMarketCapによると、仮想通貨Harmony(ONE)の供給量は123億ONE(361億円相当)で、時価総額は111位にランクイン(執筆時点)。最大49億ONEの増刷は供給量を約40%も増加させることになる。

Harmonyの運営チームはプロジェクトの持続可能性を優先して、トレジャリーから資金を供給しないことを選んだ点も批判の的となっている。チームは当初、ハッキングの原因が不明と報告したが、Horizon Bridgeでのマルチシグ(複数署名)の設計に脆弱性があったことが指摘されていた。

同様に、専用のブリッジサービス「Ronin」から約750億円相当のトークンが盗まれたNFT(非代替性トークン)ゲーム「Axie Infinity(アクシーインフィニティ)」の開発スタジオSky Mavisは、被害に遭ったユーザーに補償するために約185億円の資金調達を実施。ガバナンストークンを増刷することなく、盗まれたトークンの全量をユーザーに返還している。

関連:アクシーインフィニティの「Roninブリッジ」再開へ

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