著名投資家スティーブ・コーエン氏、仮想通貨に特化した新会社計画か=報道

仮想通貨専門の資産運用会社を計画か

著名投資家のスティーブ・コーエン氏は、暗号資産(仮想通貨)に特化した資産運用会社の設立を計画している模様だ。関係筋の話として、Blockworksが報じた。コーエン氏は2020年にMLB球団の「ニューヨーク・メッツ」を買収した大物投資家である。

関係筋によると、新会社は仮想通貨のスポット取引を計画しており、その他にもデジタル資産のデリバティブ取引や、デジタル資産に特化した外部のファンドに出資することを視野に入れている。

イールドファーミングを含むDeFi(分散型金融)プロジェクトを取り扱う可能性も高いという。

イールドファーミングとは

イールドファーミングとは、レンディングやDEX(分散型取引所)などのDeFiサービスに資産を貸し出す又は提供することで、金利や手数料収入を得る運用モデルのこと。イールドは”利回り”、ファームは”耕す”を意味する。

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新会社は、コーエン氏の既存事業Point72、Point72 Ventures、ファミリーオフィスとは別に設立される見込みだ。新会社には、取引インフラや運営環境の整備に加えて、スタッフ雇用についてもかなりの投資が必要になるとみられている。

関係筋によると、仮想通貨を取り扱う上では規制の不透明さが懸念材料となっている。このために、既に存在する主要ファンドでそれらを扱うよりも別会社を立ち上げることが検討されている側面もある模様だ。

米国では、証券取引委員会(SEC)に対して、何が証券とみなされるかの明確な判断基準を提示していないという批判がたびたび挙がってきた。

また、仮想通貨などのデジタル資産を有価証券と定義して、証券法の下で取り締まりを図るSECと、商品(コモディティ)とみなして監督を試みるCFTCの管轄争いが水面化で続いている状況もある。

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仮想通貨への関心

コーエン氏は、これまでにも仮想通貨に関心を寄せてきた。大手ヘッジファンドPoint72は7月、仮想通貨のテクノロジー責任者やデジタル資産運用責任者など、ブロックチェーンに特化した専門家を求人募集している。

また2021年には、投資家に宛てた書簡の中で「2兆ドル(約267兆円)規模の仮想通貨市場を無視できない」と述べ、仮想通貨分野への参入を示唆していた。

Point72 Venturesは、様々な仮想通貨企業に投資してきた。例えば仮想通貨データプラットフォームMessariのシリーズAラウンドや、暗号インフラ企業Zero HashのシリーズCラウンドを主導している。

その他にも、デジタル決済関連のMassive、マルチ資産取引プラットフォーム24 Exchange、DeFi関連Skolem Technologiesなどに出資した。

Point72 Venturesの仮想通貨部門をリードするアダム・カーソン氏は、「金融機関から、仮想通貨が彼らの大きな優先事項であると耳にしている」と話している。出資先の金融機関の一部は、顧客からの需要を実感しており、仮想通貨市場を新たなビジネスチャンスとして捉えているという。

コーエン氏は2021年、Skybridge Alternatives Summitの席で、仮想通貨に熱心な息子のおかげで、それまでの考えを変え、仮想通貨に目を向けるようになったと話している。

コーエン氏は最近、仮想通貨スタートアップRadklへの投資を見送ったと報じられたところだ。2021年に設立されたばかりのこの企業は、仮想通貨に投資するための高速でコンピュータ化された取引モデルを展開するものだった。見送りの理由は伝えられていない。

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