はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

2部構成のイーサリアムマージ|9月6日予定の「Bellatrix」アップグレードとは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムの大型アップグレード

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の大型アップグレード「The Merge(マージ)」は、「Bellatrix(ベラトリックス)」と「Paris(パリ)」の2部構成で完了する。

9月6日に予定される第1段階「Bellatrix」を無事完了すると、イーサリアムのネットワークをPoWからPoSに切り替える第2段階「Paris」が焦点となる。この記事では、Bellatrixのポイントについて解説する。

関連:新イーサリアムへのアップグレード、背景や改善点を解説

マージの2段階構成

イーサリアムの大型アップグレード「マージ」では、現在のメインネットと今後コンセンサス形成を担っていく「ビーコンチェーン」が統合される。マージが完了すると、イーサリアムのコンセンサス(合意形成)アルゴリズムが、現行のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフオブステーク(PoS)へ変更される。

とはいえ、どちらかがどちらかに吸収され、二つが一つになる訳ではない。役割の異なる二つのレイヤーがそれぞれ形を残して連携しながら、一つのイーサリアムを構成する。

そのため、マージ前半の「Bellatrix」は主にビーコンチェーンのアップグレードであり、後半の「Paris」は主にメインネットで実行するものとなる。なお、ノードオペレーターにとって、「ビーコンチェーン」と「メインネット」の両方のクライアントを並行して更新する必要がある。

関連:待望のPoSへ、イーサリアム大型アップグレード第一弾「The Merge」を詳細に解説

マージ前半のBellatrix

出典:イーサリアム財団

エコシステム発展を支援する非営利組織「イーサリアム財団」が24日に発表したマージ実行計画によると、Bellatrixはエポック144896で起動する。エポックはビーコンチェーンで使用される時間単位で、日本時間9月6日20:34:47に当たる。

ビーコンチェーンのクライアントである「Teku」は22日、Bellatrixとマージ移行の各種設定が含まれた「バージョン22.8.1」をリリースした。イーサリアムのノードオペレーターは、Bellatrix起動予定日(9月6日)までに、ソフトウェアを更新しておく必要がある。

マージに合わせて分岐を伴うハードフォークにより新トークンETHWが誕生する可能性もあり、大手取引所の対応もチェックしておきたい。

関連:イーサリアムPoWフォーク:新トークン付与に関する「仮想通貨取引所」対応一覧表

ビーコンチェーンとは

ビーコンチェーンは、新イーサリアムでコンセンサス形成を担うレイヤーとして20年12月1日にリリースされた。取引やスマートコントラクトには対応しておらず、ステーキングの管理やバリデータの選択、シャードチェーン間の連携など、イーサリアムが適切に機能するためのインフラを提供する。

マージ後、トランザクションやスマートコントラクトの実行機能はメインネット(「エクセキューションレイヤー」と呼ぶ)がそのまま受け継ぎつつ、PoSによるコンセンサス形成がビーコンチェーン(「コンセンサスレイヤー」と呼ぶ)で行われるようになる。

9月6日のBellatrixに向けて、大手仮想通貨取引所バイナンスは同日20時(日本時間)からETHとERC20トークンの入金と出金を停止することを発表した。他社も同様の対応を取ることが予想され、ETHを送付する場合は最新動向をチェックしながら慎重に作業する必要がある。

なお、イーサリアム(ETH)の保有者はMetamaskなどのウォレットアプリで保有していようと、仮想通貨取引所で保持していようと、Bellatrixに向けて何もする必要はない。

マージ後半の「Paris」では、エクセキューションレイヤーをアップデートし、イーサリアムのPoS移行が完了する計画だ。移行のタイミングは「Bordel.wtf」や「797.io」のウェブページで確認可能で、執筆時点では9月15日(Bordel.wtf)と17日(797.io)と予測されている。

関連:イーサリアム財団、「マージ」の実施日程を正式発表

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
06:15
米国初のソラナ現物ステーキングETF、7月2日取引開始予定
米REXシェアーズが仮想通貨ソラナのステーキング機能付きETFを7月2日から米国市場で開始。価格追従と配当収益を『C法人』構造で実現する画期的な仮想通貨投資商品に。
05:45
カザフスタン、仮想通貨の国家準備金創設へ 犯罪没収資産と国営マイニングで調達
カザフスタン中央銀行のスレイメノフ総裁が30日、犯罪事件で押収した資産と国営マイニング事業で得たビットコイン・仮想通貨を原資とする国家準備金創設計画を発表した。
05:30
ストラテジー社、約770億円でビットコイン追加購入 『ラッセルトップ200指数』入りも
米ストラテジー社は30日夜、6月22日から6月29日の間に総額765億円を投じて、4,980 BTCを購入したことを報告。前週購入数の20倍となった。
06/30 月曜日
17:30
ポンタポイントで暗号資産運用体験「Pontaビットコin牧場」開始 総額1,000万円キャンペーンも実施
BACKSEATとロイヤリティマーケティングが、Pontaポイントで暗号資産の運用体験ができるサービスを開始。実際の売買は行わず、ゲーム感覚で楽しめる。
15:52
仮想通貨は「やめとけ」って本当?損失回避のカギとなる4つのリスクと対策を紹介
仮想通貨=危険という印象の背景 「暗号資産(仮想通貨)=危険」という先入観は依然として根強く残っています。激しい価格変動やセキュリティ事故などのネガティブなニュースが注目を集め…
14:26
『ビットコイン財務戦略の成功は少数企業に限られる』Breedレポート、ストラテジー社の先行事例に注目
仮想通貨VCのBreedがビットコイン財務戦略企業についての記事を発表。弱気相場が到来した場合、株価プレミアムを維持できる企業は少数だとの見解を示した。
12:54
メタプラネット、1,005BTC追加購入 ビットコイン保有量は上場企業5位に
156億円分を追加購入 株式会社メタプラネットは6月30日、ビットコイントレジャリー事業の一環として、1,005BTCを追加購入したと発表した。平均購入価格は1BTCあたり1,…
12:16
暗号資産とは?広がりと注目の背景を初心者向けに解説
ビットコインや暗号資産はなぜ今、国家や企業から注目されているのか?世界的な広がりとその背景を、初心者にもわかりやすく解説します。
11:30
仮想通貨にまつわる5つの誤解|“しくみ”と考え方を整理する
仮想通貨に対する5つの誤解を、初心者向けにわかりやすく解説。簡単な答えと詳細な背景で正しい理解をサポートします。
11:21
堅調推移のビットコイン過去最高値に迫る、米株指数上昇で強気ムード継続
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+1.1%の1BTC=108,590ドルに。 過去最高値は、今年5月に記録した112,000ドル。 先…
09:23
米タイム誌『最も影響力のある企業100選』にコインベース、仮想通貨業界の政策牽引で選出
米TIME誌が発表した「最も影響力のある企業100選」に米国の仮想通貨取引所最大手であるコインベースが選出された。株価は先週最高値を更新した。
06/29 日曜日
14:27
コインチェックの使い方・メリットと口座開設手順、アプリ活用法を解説
東証1部上場企業マネックスグループ傘下の仮想通貨取引所コインチェックについて、投資家目線でオススメする3つの注目ポイントを紹介。ビットコインのほかリップル(XRP)やネム(XEM)など多数のアルトコインを取り扱うなど、サービス充実度は目を見張るものがある。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルによるSEC相手の控訴取り下げやソラナ財務企業の株価暴落など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:28
BTCイールドとは?一株あたりのビットコイン量で企業価値を測る理由
BTCイールドはマイクロストラテジーが提唱し、メタプラネットも採用する“一株あたりのビットコイン保有量”で企業価値を捉える新指標。株式希薄化リスクやメリット、実際の数値をわかりやすく解説します。
11:30
ビットコイン下降チャネル上限届かず、PCE発表控え押し目形成の可能性に注意|bitbankアナリスト寄稿
今週の週次レポート 国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。 目次 ビットコイン・オン…

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧