仮想通貨分野にさらなる投資へ
仮想通貨取引所大手FTXの投資部門「FTXベンチャーズ」は9日、米大手ヘッジファンドSkyBridge Capitalの株式30%を取得することが明らかになった。
SkyBridgeはFTXベンチャーズによる資金の一部に当たる4,000万ドルを利用して仮想通貨を購入し長期保有する予定だ。また、成長戦略や新製品発売のための運転資金もFTXベンチャーズから受けている。
FTXベンチャーズはFTXが今年1月に立ち上げた仮想通貨ベンチャーキャピタル。これまでYuga LabsやNear、Aptos、Suiなど複数のプロジェクトに投資。
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SkyBridge Capitalはニューヨークにある大手ヘッジファンドで運用資産が7,800億円を超えている。創設者のAnthony Scaramucci氏は2017年に短期間ながらトランプ政権の広報部長を務めた経歴を持つ人物としても知られる。Scaramucci氏とFTXのSam Bankman-Fried CEOは友人関係であり、FTXとSkyBridgeが金融分野のリーダーシップカンファレンス「SALT」で数年間にわたる提携関係を結んだ経緯がある。なお、2人は9月12日開催の「SALTニューヨーク」にて今回の提携について語る予定だ。
Scaramucci氏は発表で「Samは、SkyBridgeの将来と相乗効果のある素晴らしいビジネスを構築してきた先見性をもつ人物だ」、「2005年の創業以来、当社の事業は進化を続けてきた。ブロックチェーン分野に投資しながら、多角的な資産運用会社であり続けたい」と述べている。
SkyBridgeは、ビットコインファンドやイーサリアムファンドを運用している他、今年の4月に約9億円を調達してビットコインのマイニングファンド「SkyBridge BTC Mining L.P.」をローンチした。
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