はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バイナンスの上場権利獲得競争が過熱:仮想通貨の人気投票で不正発覚か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バイナンスで不正投票の疑念強まる
バイナンスで開催中の人気投票で不正が指摘されている。途中経過ランキング1、3位のMithril、Libra Creditに疑惑が持ち上がった他、2位のNKNも投票開始前日に行なった大規模airdropが問題視されている。

バイナンスで不正投票の疑念強まる

世界有数の仮想通貨取引所Binanceで、取引所に上場するトークンを決める「第8回 Community Coin of the Month」が7月25日から行われる中、今回の投票で、一部通貨の投票において”不正がある”のではないかと訝る声がコミュニティ内から噴出しています。

また同社CEOであるCZ氏が、ツイッターにて「投票操作の疑いがある場合は、厳しく追及を行う」と言及していました。

BinanceのCommunity Coin of the Monthとは、コミュニティ内の人々の投票によって、どの仮想通貨(トークン)を上場させるかを選ぶ人気投票のようなシステムのことを指します。

最も多くの得票数を得たトークンは、最終的な調査の末、無料で仮想通貨取引所Binanceに上場する権利が与えられます。上場自体に極めて大きな価値を生み出すほか、大手取引所に上場するには、数千万円から数億円の手数料を取られることが多いことを考慮すれば、トークン発行者にとって非常に魅力的なシステムであると言えるでしょう。

投票方法と疑惑内容

この投票にユーザーが参加するには、Binanceのユーザーである必要があり、その独自トークンであるバイナンスコイン(BNB)も所有していなければなりません。

ユーザーは、その所有するBNBに応じて、投票権を得ることができ、1BNBを所有していることで1投票権を獲得、そして500BNB以上を所持している場合、500投票権を得ることができるのです。よって、1投票者につき、最大500投票権が与えられる仕組みになっています。

7月30日時点の「第8回 Community Coin of the Month」ランキングは、以下のようになっています。

  1. Mithril (MITH) 50.82%
  2. NKN (NKN) 28.74%
  3. Libra Credit (LBA) 18.69%
  4. Polymath (POLY) 1.05%
  5. LockTrip (LOC) 0.69%

出典:バイナンス公式サイト

しかし7月26日、Mediumにて、少数の仮想通貨ウォレットが、Mithril(MITH)に8万ほどの投票を間接的に行い、投票が公正に行われていないことを主張する記事が投稿されました。

記事を執筆したTheCryptoGuy氏によると、2、3個ほどのETHウォレットを資金源として、約500BNBが、160以上ものBinance口座に送金されており、複数の口座を通じて、不正に8万ほどの投票数を獲得しているのではないかと主張しています。

さらに、起業家のJuli Fernandez氏もMediumにて、第3位に位置付けているLibra Credit(LBA)でも不正投票が行われていると言及しました。Fernandez氏は、Libra Credit運営のものであると考えられるウォレットを資金源として、2万BNBが複数のBinance口座に送金され、その後も7,000BNBが、あるウォレットに送金された後に複数のBinance口座に送金されていると記述しました。

このMITHおよび、LBAにおいて、実際に不正な投票操作が行われているか否かは、未だ推測の範疇であり、定かではありませんが、もしこれが事実なのであれば、投票数で優っていても、Binanceへの上場権利を獲得することはないでしょう。

NKNにも疑惑

そして、現時点で第2位に位置付けられているNKN(NKN)も、この第8回 Community Coin of the Monthが開始される前日に10万NKNのairdropを行ったことから、懐疑的な意見が出てきています。

過去に行われた第6回Community Coin of the Monthでも、第1、2位をとったElastos(ELA)および、WePower(WPR)が、実際に複数回投票による不正行為を行なったと認められ、その投票は無効となりました。よって、第3位になっていたZilliqa(ZIL)が繰り上げ当選を果たし、その後、取引所Binanceに上場する結果となっています。

BinanceのCEOを務めるCZ氏も7月26日、「不正投票は、厳格に取り締まる」と警告しており、ランキング通りのトークンが上場を果たすのか、または不正が認められ、下位のトークンが繰り上げ上場を果たすことになるのか、注目が集まっています。

CoinPostの関連記事

世界をリードするバイナンスが発表した「ビッグニュース」3選|1000億円規模の仮想通貨ファンド、ほか
仮想通貨業界をリードする世界最大手取引所「バイナンス」は、Binance Labs開催のカンファレンスにて、10億ドル(1,000億円)規模のファンド設立や支援プロジェクト「Dache Chain」など、3つのビッグニュースを発表した。
バイナンスが世界一の収益をあげる仮想通貨取引所になる見通し|2018年前期は純利益330億円
バイナンスは2018年前期の利益が約330億円であったことを明かしました。2018年の純利益は550億円から1100億円を見込み、世界一の収益を上げる仮想通貨取引所になる見通しです。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧