はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース、自己勘定取引疑惑を否定 WSJ報道に反論

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ウォール・ストリートジャーナルの主張

ウォール・ストリートジャーナル(WSJ)紙は22日、米暗号資産(仮想通貨)最大手のコインベースが熟練したトレーダーを雇用し、利益を得るために142億円(1億ドル)規模の投機的な自己勘定取引を行っていたと報道した。事情に詳しい複数の関係者の話として伝えた。

同紙によると、コインベースは昨年7月、新たなビジネスを開拓するため、ウォール街のベテラントレーダー4人を雇用し、自社資金を仮想通貨に投資する「コインベース・リスク・ソリューションズ(CRS)」部門を設立。関係者はCRSの活動を「自己勘定取引」と表現した上で、CRSチームは今年初めに完了した1億ドルの取引を「新しい取り組みの試験と見なしていた」と述べたという。

さらに関係者の話によると、新たな取引事業について、従業員が社内で情報共有したり、議論することは禁じられた。その後、社内で自己勘定取引について検討する動きがあったものの、断念する結果となり、雇用されていた多くのトレーダーが同社を去ったという。

WSJは、この取引が行われる前の昨年12月に、コインベース・グローバルのAlesia Hass最高財務責任者が、米国議会で自己勘定取引を行なっていないと証言したと指摘し、問題視している。

なお、投機的取引を制限する規則は、銀行ではないコインベースのような企業には適用されないため、コインベースの行為自体は違法ではないという。一方、投資リスク及び顧客との利益相反につながる可能性から、規制当局や政治家は投機的活動に対して懸念していると付け加えた。

関連:米下院で仮想通貨関連公聴会 コインベースやFTXの幹部が出席へ

コインベースが反論

コインベースは同日、公式ブログでWSJに対する反論を展開。「WSJは顧客主導の活動を、自己勘定取引と混同している」と批判した。

コインベースは「多くの競合他社とは異なり、自己勘定取引事業及び、マーケットメーカーとしての活動は行なっていない」と主張。機関投資家向けの取引プラットフォームは、エージェンシー取引のみを行なっているため、同社と顧客のインセンティブは「設計上一致している」と述べた。

エージェンシー取引とは

エージェンシー取引とは、委託売買とも言われ、証券会社が投資家から委託された注文を取引所に取り次ぎ、売買を成立させる取引のこと。(参照:野村證券)

▶️仮想通貨用語集

一方、自社の財務及び業務目的のため、時折自社資金で仮想通貨の購入を行なっていることに言及。しかしその購入目的は、短期的な価格上昇により利益を得るためではないことから、自己勘定取引とは見做していないと説明した。

また、問題視されたCRSの目標は「Web3への機関投資家の参加拡大」であり、仮想通貨投資に不慣れな投資家のために、リスク管理やプロトコルへの参加を支援するサービスを提供しているという。そのため、「利益相反を管理するよう設計されたツールとポリシー」が導入されていると強調した。

関連:コインベース、オランダ中央銀行に登録

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/26 金曜日
11:37
中国環境省、環境管理にブロックチェーンなど先端技術を導入
中国生態環境部が12月25日、ブロックチェーン、AI、ビッグデータを環境管理に統合する方針を発表。全国炭素排出権取引市場ではデータ改ざん防止に既に活用。中国は仮想通貨を規制する一方、ブロックチェーン技術応用は国家レベルで積極推進。
10:36
パンテラ専門家の2026年仮想通貨12大予測 DAT企業統合や量子パニックなど
パンテラ・キャピタルのジェイ・ユー氏が2026年の仮想通貨業界12大予測を発表。AI技術の浸透、DAT企業の統合、トークン化ゴールドのRWA主役化、ステーブルコイン決済の拡大、量子コンピューターによるBTC懸念など、注目のトレンドを解説。
10:02
2025年仮想通貨デリバティブ市場レポート、取引高1300兆円突破=コイングラス
コイングラスが2025年の仮想通貨デリバティブ市場に関するレポートを公開。ETFやDAT企業などへの機関投資家による投資が加速したと分析している。
06:55
トラストウォレットで9億円以上不正出金、数百人のユーザーが被害か=報告
オンチェーン探偵のザックXBT氏が、トラストウォレットの複数ユーザーから資金の不正流出報告があったと明らかにした。クローム拡張機能のアップデート後に発生し最低でも600万ドル以上が盗まれたと推定。
06:40
金融庁、仮想通貨の担当部署を「課」に昇格へ
金融庁は、2026年7月の次期事務年度に仮想通貨の担当部署を「課」に昇格させる方針を固めたことがわかった。金融サービス変革への対応能力を強化する。
05:45
ロシアの主要証券取引所、2026年の規制発効で仮想通貨取引提供開始へ
ロシアのモスクワ証券取引所とサンクトペテルブルク証券取引所が、2026年に予定される仮想通貨規制の発効後に仮想通貨取引の提供を開始する準備ができていると発表した。
12/25 木曜日
18:01
Komlock labと東証上場TDSE、AIエージェントによる自律決済の実証実験開始
TDSEとKomlock labがAIエージェントによる自律決済の実証実験を開始。日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用し、AIが人間を介さず決済する「Agentic Commerce」の実現を目指す。
18:00
アルトコインを保有する上場企業一覧|ETH・SOL・XRPなど主要銘柄別に分析
イーサリアム、ソラナ、リップル社開発のXRPなど、ビットコイン以外の仮想通貨をトレジャリー戦略で保有する上場企業が急増中。銘柄別一覧とともに投資効率や保有動向をわかりやすく分析。
17:38
日銀総裁、利上げ継続示す 30年ぶり高水準更新へ
日銀の植田和男総裁が25日の講演で利上げ継続方針を表明。政策金利は既に30年ぶりの0.75%水準に達しており、今後の追加利上げによる円キャリートレード巻き戻しが仮想通貨市場に与える影響が注目されている。
16:21
SBI VCトレードとアプラス、USDCによる店舗決済の実証実験を来春開始
SBI VCトレードとアプラスが米ドル建てステーブルコインUSDCを活用した店舗決済の実証実験を2026年春に開始。大阪・関西万博のデジタルウォレット成果を発展させ、QRコード決済でインバウンド顧客向けに新たな決済モデルを創出する。国内唯一の電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードと、豊富な加盟店ネットワークを持つアプラスが協力し、ステーブルコイン決済の社会実装を加速。
14:55
量子コンピュータは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧