仮想通貨ウォレットの開発計画にストップか
米ツイッターによる、暗号資産(仮想通貨)ウォレットの開発計画が一時停止するとの観測が浮上した。
10月末のイーロン・マスク氏によるツイッター社買収完了に伴い、プロダクトロードマップの大幅な見直しが図られているようだ。ソーシャルメディアにフォーカスした著名メディア「Platformer」が、独自の情報源に基づいて4日に報じた。
仮想通貨ウォレットの開発計画の情報源は外部開発者によるツイートと見られている。先月25日にJane Manchun Wong (@wongmjane)は、ツイッターが入出金可能なプロトタイプを開発していることを指摘し、拡散された。執筆時点、同氏のツイートは閲覧不可能になっている。
これまでにマスク氏が公言しているツイッターの変更案は、広告モデルを脱却し、サブスクリプションからの収益を強化することである。
現在のサブスクリプションサービス「Twitter Blue」は、広告なし・ツイートの編集(地域限定)・ナビゲーションバーのカスタマイズ、NFTのプロフィール設定などが月額約738円(4.99ドル)で利用できるという内容。
Twitter’s current lords & peasants system for who has or doesn’t have a blue checkmark is bullshit.
— Elon Musk (@elonmusk) November 1, 2022
Power to the people! Blue for $8/month.
ブルーのチェックマークの所有者を判断する、ツイッターの現在の領主と農民のようなシステムはでたらめだ。人々に力を。ブルー認証を8ドル/月でどうだ。
同氏はこれを約1184円(8ドル)に値上げし、アカウント名に表示される青色の認証済みバッジを組み込むと表明。また、返信、メンション、検索での優先付け、ペイウォール(有料動画)の投稿機能にも言及した。
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Twitter Blueを優先
Platformerによると、Twitter Blueチームは認証機能を月曜日にもローンチする予定で、土曜日までにコードを完成させるよう指示されているという。一方、6月に公表した長文投稿機能「Twitter Notes」と21年初頭に買収したメールマガジン機能「Revue」は年内にも廃止される見通しとしている。
ブルー認証のリリース後、一時停止された仮想通貨ウォレットの開発が再開するかどうかは触れられていない。
仮想通貨市場では、ツイッターの変更機能に関連する可能性が期待される資産が報道の影響を受けているようだ。ビットコイン(BTC)など主要通貨が比較的安定して推移する一方、マスクネットワーク(MASK)とドージコイン(DOGE)はそれぞれ前日比-5%、-10%で取引されている。
MASKとDOGEは、イーロン・マスク氏に出資するバイナンスが2日にリリースしたインデックス(指数)「Bluebird Index Perpetual Contract(BLUEBIRD)」の構成銘柄。指数の発表により、MASKは前日比80%もの上昇幅を見せた。イーロン・マスク氏一押しのドージコイン(DOGE)に至っては、買収報道以来価値が約2倍に上昇していた。
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