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米SEC、3月にFTXへのノーアクションレター発行を拒否

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

FTX、SECと3月に会合

破産申請した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの元CEOであるSam Bankman-Fried(サム・バンクマンフリード)氏らは今年の3月23日、米証券取引委員会(SEC)にノーアクションレターについて相談していた。SECはノーアクションレター発行を認めることはなかった。

ノーアクションレターとは、規制当局と企業などの間で行われる手続きの一つである。企業の行う活動が既存の法律や当局の提示する規則に従う限りで、特定の活動に対して強制措置を取らないことを書面で約束するものだ。

法的拘束力はないものの、企業はSECによる法的措置の可能性を事前に排除することが可能であり、SECからの助言を受ける機会ともなる。

3月23日に行われたSECとのミーティングには、Bankman-Fried元CEOの他、FTXの顧問弁護士Ryne Miller氏、FTX USの政策・規制戦略責任者Mark Wetjen氏が参加。証券取引所IEXの幹部もFTXと同席している。SEC側からは、上級スタッフ2名が出席した。

会議メモによると、SECと2社は、ノーアクションレターの他に「デジタル資産証券の保管に関連するリスクを含む、特別目的ブローカーディーラーによるデジタル資産証券の保管」についても議論していた形だ。

SECとは

1934年設立。公正な取引の確保と投資家保護を目的としており、インサイダー取引や企業の不正会計、相場操縦などを防止する。仮想通貨が有価証券に該当するかという判断も行う。SECは「Securities and Exchange Commission」の略で、日本では「証券取引等監視委員会」が近い役割を担っている。

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IEXからは、Brad Katsuyama共同創設者兼CEOを含め、4人の幹部が出席した。

IEXは米国法の下で証券取引所を運営している企業だ。4月には、米国版FTXと提携して、デジタル資産の証券を取引できる市場を構築していくとしていた。IEXはSECにも登録されている従来型の証券取引所を運営している。

SECとの会合に疑念の声も

2社とSECの会合については、一部から疑念の声が上がっていた。例えば、Tom Emmer議員は、SECのGary Gensler委員長が、FTXと「規制独占のための法的抜け道」を作っている可能性があると発言していた。

一方で、IEXは、実際にはSECが2社にノーアクションレターを認めることはなかったと明かした。その上でIEXの広報担当者は次のように説明している。

私たちは、デジタル資産証券分野に適用されるべき規制についてのSECの見解をよりよく理解するためにミーティングを開いた。

私たちは、特別な扱いを受けることを求めたことは一度もない。またSECも、ある団体を特別に扱うことができるなどと示唆したことはない。

また、金融規制を推進する非営利団体「Healthy Markets」の代表で、元SEC委員の側近を務めていた経験もあるTyler Gellasch氏も、SECと企業の会合はよくあることだと意見した。

「誰かがSECを訪れて、ノーアクションレターを求めることは珍しくない」と述べている。どちらかと言えば、仮想通貨業界の関係者が、より好意的な規制当局である米商品先物取引委員会(CFTC)ではなく、SECと会談した点が珍しいと続けた。

サム元CEOによる規制提案

SECのGensler委員長は9日、FTXのSam元CEOも支持していた「デジタル商品消費者保護法」については、SECの基準に合格しないもので、証券法を損なう恐れがあるとコメントした。この法案は上院の農業委員会に提出されている。

Sam氏は、FTXが破綻する以前は仮想通貨規制について積極的に提案を行っていた。10月には、「考えられるデジタル資産業界標準」と題した仮想通貨の規制草案を公開し、その内容について意見を募っている。皮肉なことに、米国政府の完全な規制体制が整うまでの間、顧客を保護するための事項を提案するものだった。

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