はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

世界経済フォーラム、DAOを支援するレポート公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DAOの可能性引き出すための提言

世界経済フォーラム(WEF)は17日、自律分散型組織(DAO)に関するレポートを発表。新たな組織形態であるDAOの可能性を最大限に実現するため、開発者、政策立案者やその他の関係者に情報提供することを目的としている。

WEFは、DAOに必要とされることは、その目的やコミュニティ、構成方法に依存するため、すべてのDAOにあてはまるような推奨事項を示すことは難しいと指摘。その上で、様々なDAOが、効果的な運営、ガバナンス、法的戦略を策定するためのスタート地点を提示したいと述べた。

自律分散型組織(DAO)とは

自律的に機能する分散型組織を指す。「Decentralized Autonomous Organization」の略。一般的な企業などとは違い、経営者のような中央管理者が存在しない。参加メンバーやアルゴリズムによって運営管理が行われる。

▶️仮想通貨用語集

WEFは、今回のレポート発行の背景について、次のように説明している。

2021年だけでも、DAOの資産価値は約490億円(3億8,000万ドル)から約2兆円(160億ドル)へと40倍に拡大し、参加者数は1万3,000人から160万人へと130倍に膨らんだ。

金融からソーシャルネットワーク、慈善事業まで、DAOというデジタル組織は、私たちのつながり、協力、創造の方法を再構築しようと試みている。

WEFは、DAOは台頭しつつあるが、現在その多くが運営、技術、ガバナンス、法の面で類似した課題に直面していると続けた。レポートは、これらの課題に対処するための提言を行っている。

関連デジタル庁のWeb3研究会、独自のDAO設立へ

運営、ガバナンス、法的側面について提言

まず、DAOの運営については、設立前に明確な使命とビジョンを設定し、それに沿った構造を構築することを挙げた。さらに、次第に運営を分散化していく場合は、管理権の移転方法を法的に検討しておく必要があるとする。

さらに、新メンバー参加の際に、教育を担当するワーキンググループや教材があると便利だと指摘。何か特定のテーマに焦点を当てて活動するシーズン(時期)をもうけて、シーズンごとに活動評価することや、貢献者への報酬体系を定めることも提示した。

ガバナンスについては、詐欺的であったり中傷的であるなど、不適切と思われるガバナンス提案の削除を検討するなど、調整を行う管理者を任命することを提案した。

その他に、1メンバーにつき1票の投票を行えるとすることで、資産を多く持つ者が決定権を持つような状況を防ぐことができるとしている。ガバナンス提案が投票に移る前に、参加者がそれを精査し、コメントを行えるような期間を設けることなどにも言及した。

法的な面については、DAOの目的、コミュニティ、その他の要因に応じて、どのような法に準拠するのかを評価し、可能な法的形態を検討する必要があるとしている。

また、政策を提供する側に関しては、DAOという新しい組織形態の恩恵を現実化し、同時にそのリスクを軽減するためにも、「適切な政策・法的枠組みを構築することが極めて重要」だと唱えた。

例えば現状では、税務上でDAOをどのように取り扱うかについて、国際的に規制当局や政策立案者の間で調整が行われておらず、納税者と税務当局の双方にとって不確実性が存在していると述べる。

DAOの法的枠組みを開発する上では、官民を超えた協力が不可欠で、国や地域ごとに、まず何を優先するかを決定することが有益だと続けた。

DAOに関する枠組みは、証券法、税制、雇用・労働法など、複数の規制分野にまたがるものであるため、効果的なルールを構築するためには、これら全体を統一する戦略が重要になるとも指摘している。

目標を明確にした後には、専門規制ユニットの設立、DAOの目的別開示要件、規制サンドボックスなど、様々な試みを実施することができるとした。

関連ソラナのDAO管理ツール「Matrica」、Discordと連携か

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トランプ演説の失望売りでBTC50万円下落やXRP現物ETFのローンチ予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|リップル社CEOの対SEC裁判終結宣言に高い関心
今週は、スタンダードチャータードによる仮想通貨イーサリアムの価格予測の下方修正、リップル社CEOによる対SEC裁判終結宣言、トランプ大統領のカンファレンスでの発言に関するニュースが最も関心を集めた。
03/22 土曜日
13:40
豪政府、仮想通貨のイノベーション促進政策へ 4つの計画を発表
オーストラリア財務省が仮想通貨を含むデジタル資産のイノベーション促進策を発表した。取引所規制やステーブルコイン枠組みなど4つの戦略で世界的リーダーを目指す。
13:05
トランプ大統領のサックス特命官、UAE高官と仮想通貨・AI投資協力を協議
米ホワイトハウスのサックス特命官がUAEタヌーン氏と会談。AI、仮想通貨、技術投資について協議し、「スターゲート」プロジェクトへの70億ドル投資準備が報じられた。両国の技術・経済分野での協力強化へ。
11:25
日本の物価3%高騰、仮想通貨市場に与える影響も
2月の日本インフレ率が3%に達し、日銀追加利上げ観測が強まる中、仮想通貨市場への影響が懸念される。米国の2022年インフレ時のFRB利上げがもたらした仮想通貨ベア相場の教訓から、投資家の警戒感が高まっている。
10:40
「関税と決算発表が仮想通貨市場の鍵」米コインベース週次レポート
米コインベースの最新レポートが仮想通貨市場の現状と見通しを示す。世界貿易政策の不確実性と決算発表の影響、さらに増加する機関投資家の仮想通貨投資意欲を解説している。
09:45
MegaETH、毎秒2万取引を処理可能なパブリックテストネット開始
イーサリアムスケーリングの新アプローチ「MegaETH」がパブリックテストネットを開始。10ミリ秒ブロックタイムと2万TPSを実現し、最終的には10万TPSを目指す。
08:40
バイナンス、22銘柄の上場廃止投票を開始
仮想通貨取引所バイナンスは、コミュニティ共同ガバナンスメカニズムによる上場廃止投票の第1回を開始。ジャスミー、ジーキャッシュ、FTXトークンなど22のデジタル資産が対象となっている。
07:55
コインベース、デリビット買収交渉が最終段階に
Deribitを買収へ 米仮想通貨取引所大手コインベースが、ビットコインとイーサリウムのオプション取引で世界最大のデリビット(Deribit)の買収交渉を進めていると、ブルーム…
07:25
「3600万超のアルトコインがビットコインの地位を強化」アナリスト考察
仮想通貨ビットコインアナリストJesse Myers氏が「アルトシーズンが永久にキャンセルされた」と主張。3600万超のアルトコインの出現がビットコインのドミナンスを強化する3つの理由と「キャッチ22」パラドックスを解説。
06:25
ストラテジー社、ビットコイン追加購入のため調達額を1000億円に引き上げ
仮想通貨ビットコイン追加購入のために、ストラテジー社は優先株発行規模を当初計画から45%増の7億2250万ドルに引き上げた。
06:02
米SECの仮想通貨タスクフォース始動、規制アプローチの転換点に
米SECが初の仮想通貨タスクフォース円卓会議を開催した。ゲンスラー時代の「執行による規制」からの脱却を図り、パース委員主導で新たな規制枠組みを模索していく。
03/21 金曜日
17:11
GMOコイン、ステーキングの報酬率向上とソラナなど手数料半額キャンペーン発表
GMOコインがポルカドット、コスモス、ソラナのステーキング報酬率を大幅に向上。最大で前年比2倍超の報酬率を実現し、2025年4月には手数料半額キャンペーンを実施。暗号資産保有だけで効率的に報酬を得る。
16:18
SBI北尾会長が語る仮想通貨市場の未来と戦略|FIN/SUM2025
SBIホールディングス会長がFIN/SUMで野心的成長目標を発表した。「今世紀最大の革新的技術はブロックチェーン」と断言し、急成長する仮想通貨市場を背景にデジタルスペース戦略を展開する。リップル(XRP)と提携する中、今後の展望を示した。
13:50
ストラテジーのセイラー会長が語る「ビットコインの21の真実」とは
ストラテジー社会長マイケル・セイラーがデジタル資産サミットで語った『ビットコインの21の真実』を詳説した。イデオロギー、デジタル商品、エネルギーネットワークに始まり、「新たな太陽系」としての見解など、セイラー氏のビットコイン観は果てしなく大きい。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧