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抵抗線で揉み合うビットコイン、移動平均線のゴールデンクロス迫る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

2日の米NY株式市場では、ダウは前日比39ドル(0.1%)安で取引を終えた。

暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、コインベースが前日比15.7%高と大幅上昇した。

FRB(米連邦準備制度)の利上げ縮小観測で米長期金利が低下。NASDAQのハイテク株を中心に空売りの巻き戻しが相場を押し上げたほか、年明け以降ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などが急反発していることを受け、低迷していた業績回復が期待された。

また、米地方裁判所における集団訴訟取り下げも好感されたものと見られる。個人投資家ら原告は、「コインベースが未登録有価証券を不当に販売したことで、トークン(仮想通貨)売買で損失を被った」としていたが、裁判官は原告の主張を棄却した。

詳細:米連邦地裁、コインベースに対する集団訴訟を却下 株価大幅高

キャシー・ウッドCEO率いる米投資運用会社ARK Investは、22年12月から23年1月にかけてコインベース株を複数回に渡って数億円単位買い増しており、テクノロジーに特化したアクティブ運用型上場投資信託「ARK Innovation ETF」などの構成銘柄の1つとして大量保有する。

ARK InvestのアナリストであるYassine Elmandjra氏は、「ビットコインは最高値から-75%を超えるような大幅下落を過去5回経験しているが、それでも3〜5年の年平均成長率(投資リターン)で見ると、世界株式、債券、ゴールドを大きくアウトパフォームしている」と主張した。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比1.55%安の23,540ドル。

50SMA(50日移動平均線)と200SMA(200日平均線)のゴールデンクロスが近づきつつある。(赤丸)

BTC/USD日足

移動平均線とは一定期間におけるローソク足の終値の平均値を線で結んだもの。世界の株式市場や外国為替(FX)市場でも幅広く使われ、多くの投資家が参考にしている主要指標の一つだ。

その性質上、ゴールデンクロスやデッドクロスは相場の転換点で生じやすい“買いシグナル(売りシグナル)”であるが、成立後に必ずしも価格上昇・下落が約束されるものではなく参考程度にとどめたい。ビットコイン相場において、50MAと200MAのゴールデンクロスの成立回数は過去10年間で7回のみ。

作成:CoinPost

関連:移動平均線とは 初心者向けに解説

なお、前回の仮想通貨バブル崩壊後の弱気相場では、大底圏の1BTC=3,000ドル台から5,000ドル台まで反発した19年4月にゴールデンクロスが成立。その後、好材料が相次いだことも相場の後押しとなり、わずか2ヶ月で13,680ドルまで上昇した。

19年4月のBTC/USD日足

現在のビットコイン市場はセンチメントは急回復傾向にあるものの、世界経済のリセッション(景気後退)懸念やFTX破綻の悪影響が払拭されたとは言い難い。先日破綻したジェネシスの親会社であるデジタルカレンシーグループ(DCG)関連の投資信託(GBTC)などの状況や、XRPの有価証券性について米SEC(証券取引委員会)と係争状態にあるRipple裁判の行方など、強い不確実性も依然燻っている。

BTCは、FOMC前に続伸していたダウ反落もあり24,000〜25,000ドルのレジスタンスライン(上値抵抗線)で失速しており、調整局面入りを警戒する向きもある。

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